出版社内容情報
婚姻居住形態が変化し、「家」が確立する中世後期、女性たちの生き方も変わった。「家」の家政を家長と役割分担する、公家の妻の地位と役割の変化を解明。さらに、これまであまり検討されていない南北朝期から室町期にかけての在地領主層の後家・女子の相続がどのように変化していくか分析。各階層の女性を通して、「家」内における女性の全体像を描く。
〈主な目次〉中世女性史研究と課題/Ⅰ=中世後期の公家の「家」妻(婚姻居住形態と「家」妻の地位/家業と「主婦権」/祖先祭祀と「家」の変質/宮司請負の「家」と女性/山科家の家業と家長・「家」妻の役割)/Ⅱ=在地領主層の女性の相続と役割(地頭職の相伝と女性の地位/鎌倉御家人としての女性/補論=阿仏尼にみる後家の役割/南北朝・室町期の女性の所領相続/中世の女性の役割)
内容説明
「家」が確立する中世後期、女性の生き方も変わった。「家」の家政を家長と役割分担する、公家の妻の地位と役割の変化を解明。さらに、在地領主層の後家・女子の相続がどう変わるか分析し、「家」内における女性の全体像を描く。
目次
中世女性史研究と課題
第1部 中世後期の公家の「家」妻(婚姻居住形態と「家」妻の地位;家業と「主婦権」―三条西家の場合;祖先祭祀と「家」の変質―三条西家の場合;官司請負の「家」と女性―山科家の場合;山科家の家業と家長・「家」妻の役割)
第2部 在地領主層の女性の相続と役割(地頭職の相伝と女性の地位―『入来文書』の世界から;鎌倉御家人としての女性―所領相続と御家人役;阿仏尼にみる後家の役割;南北朝・室町期の女性の所領相続―単独相続との関係)
中世の女性の役割
著者等紹介
後藤みち子[ゴトウミチコ]
1935年東京都に生まれる。1957年国学院大学文学部史学科卒業。1957年より63年まで宮内庁書陵部編修課勤務。現在、総合女性史研究会・前近代女性史研究会会員
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