内容説明
頼家が将軍となるが、病気を契機に実権を奪われる。これに不満を抱く比企能員は北条時政に討たれ、頼家は出家、程なく修善寺で没する。かわって実朝が将軍になるが、今度は平賀朝雅将軍擁立計画が露見、これに関与した時政は出家し伊豆に隠居。時政の子義時が幕政を主導、和田義盛との合戦に勝ち、義盛の保持した侍所別当の地位を手中にした。
目次
吾妻鏡 第十七(建仁元年(一二〇一)
建仁二年(一二〇二)
建仁三年(一二〇三))
吾妻鏡 第十八(元久元年(一二〇四)
元久二年(一二〇五)
建永元年(一二〇六)
承元元年(一二〇七))
吾妻鏡 第十九(承元二年(一二〇八)
承元三年(一二〇九)
承元四年(一二一〇)
建暦元年(一二一一))
吾妻鏡 第二十(建暦二年(一二一二))
吾妻鏡 第二十一(建保元年(一二一三))
著者等紹介
五味文彦[ゴミフミヒコ]
1946年、山梨県生まれ。1970年、東京大学大学院修士課程修了。現在、放送大学教授・東京大学名誉教授
本郷和人[ホンゴウカズト]
1960年、東京都生まれ。1988年、東京大学大学院博士課程単位取得。現在、東京大学史料編纂所准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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だまし売りNo
34
『吾妻鏡』は執権北条氏を正当化する目的で編纂されたと考えられている。執権北条氏は源氏将軍の権力を事実上簒奪した。さらに承久の乱では臣下が上皇の追討軍を破り、上皇を罰するという君臣関係の観点では逆賊の所業をなした。この北条氏を正当化する論理として、北条氏が徳のある政治を行い、天が北条氏を認めているとした。北条氏に対立する勢力が滅びる直前には大抵不吉な出来事が描かれる。この点では易姓革命を正当化する中国の歴史書の雰囲気がある。2022/10/21
ひつじ
3
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にドハマリ中。図書館で現代語訳を見つけ 丁度ドラマで描かれている辺りの「7・頼家と実朝」を借りてみた。なんとなくだけど読める。面白い。この本を片手におおー。書いてある書いてあるって言いながらドラマをみている。面白い。2022/09/06
AR読書記録
0
蹴鞠ばかりしていた体育会系な兄ちゃんは表舞台どころか人生から強制退場させられ,跡を継いだばりばり文化系な弟くんによってずいぶん御所の雰囲気は変わりましたね.将軍家のみならず御家人たちにしても,讒言謀反合戦と,あまりに血腥い... 武士の鑑であったような畠山重忠もここで無念の退場.しかし本巻はじめの解説を読むと,ここまで自分の中で作り上げてきた人物イメージも多少は揺らぎます.そりゃあ勝者が残した記録を簡単に信用すべきでないことはわかっているけれど,あえて持ち上げる戦略もあるとはね.2013/04/08
Miki
0
頼家の死はあっさり2022/10/06