内容説明
1960年代に執筆された論考をまとめた第二の論文集で、「第1部 経済・社会構造をめぐる基礎研究」を収録。『日本の中世社会』の基礎となった「職の体系」論・荘園制の再生産構造論や、歴史地理学の手法を用いて荘園(備後国大田荘・薩摩国入来院)を実地踏査した具体的な内部構造研究など、今日まで大きな影響をおよぼしている各論文を収載。
目次
古代国家の変容と中世への移行
荘園制における職の性格
荘園領主経済の構造
領主制支配における二つの道―好島荘の預所と地頭をめぐって
中世農民的土地所有の性格
荘園制支配と中世村落
中西村落の構造と領主制―小村=散居型村落の場合
村落共同体からの流出民と荘園制支配
荘園制解体過程における南北朝内乱期の位置
東国における国人領主の存在形態―「茂木氏給人帳」考
嘉吉徳政一揆の性格について
室町幕府=守護領国制下の土地制度
中世経済の段階と構造―その概括的把握の試み
著者等紹介
永原慶二[ナガハラケイジ]
1922年7月12日中国大連市に生まれる。1944年東京帝国大学文学部国史学科卒業。東京大学史科編纂所所員、一橋大学助教授、同教授、日本福祉大学教授、和光大学教授を歴任。経済学博士。2004年7月9日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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