内容説明
中世―近世の移行期の社会変革を直接に担った組織=中間層の村落内特権集団はいつどのように形成されたのか。この問題は研究史における重大な盲点である。紀伊国賀太荘は、最古の宮座座配や農漁民の比率を数値化しうる帳簿等、豊富な史料を残す畿内型惣である。こうした史料を縦横に駆使して宮座・漁業形態・家制度・身分制度を幅広く考察する。
目次
第1 賀太荘の概観
第2 賀太荘の荘園制的収取
第3 賀太荘の農民と漁民
第4 賀太村の惣と宮座
付論(粉河中津川の葛城修験行法;向井家文書の新発見史料)
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- 和書
- 法華文化の展開