内容説明
古代土地制度の根幹となる班田収授法は大宝令に規定されていたが、その条文は現存せず数多の復原が提起されてきた。近年発見された北宋天聖令と比較検証することによって、欠失した大宝令文を復原。公地公民制に基づいた土地国有制度という旧説の枠組みを批判し、法継受の実態や班田制の特質を解明する。古代史研究に新たな視角を開く注目の書。
目次
班田制研究の課題
第1編 天聖令研究の方法(天聖令研究の現状;日唐田令の比較と大宝令)
第2編 大宝田の復原研究(大宝田令班田関連条文の復原;田令口分条における受田資格;大宝田令荒廃条の復原)
第3編 古代田制の特質(日本古代の「水田」と陸田;班田収授法の成立とその意義)
結論と展望
著者等紹介
服部一隆[ハットリカズタカ]
1970年長崎市生まれ。1993年千葉大学文学部史学科卒。2006年明治大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程退学。現在、明治大学文学部兼任講師・古代学研究所研究推進員。博士(史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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