内容説明
奈良の都では、皇族や藤原氏ら貴族たちによって、皇位継承をめぐる政争が繰り広げられた。安積親王の暗殺をはじめ、光明皇后、藤原仲麻呂体制、橘奈良麻呂の変、孝謙太上天皇・淳仁天皇の帝権分離、称徳・道鏡政権、氷上川継事件や藤原種継暗殺事件など、様々なテーマを検証。奈良時代における天皇権力と専権貴族の政治闘争の実態に鋭く迫る。
目次
1 孝謙・淳仁朝の政争と皇位継承(藤原仲麻呂による安積親王暗殺説の検討―横田健一説の検証を中心として;孝謙女帝をめぐる試論―瀧浪貞子氏『女性天皇』にふれて;光明皇太后の政治構想―光明皇太后と孝謙上皇母娘の葛藤;橘奈良麻呂の変一齣―「〓(せ)を奈羅に置く」について
孝謙太上天皇・淳仁天皇の帝権分離について―天皇権力と専権帰属の政治闘争再論
『続日本紀』の「淳仁天皇廃位」条文)
2 称徳・光仁・桓武朝の政争と皇位継承(称徳・道鏡政権の実態―貴族官人層との関係;藤原真楯薨伝について;藤原真楯薨伝再論―『公卿補任』尻付と「功臣家伝」;称徳女帝の「遺宣」―光仁天皇の立太子事情;水上川継事件と藤原浜成―桓武朝の成立と天武皇統の終焉;藤原種継の暗殺事件と早良廃太子;藤原種継の暗殺事件と五百枝王)
著者等紹介
木本好信[キモトヨシノブ]
1950年兵庫県に生まれる。1978年駒澤大学大学院人文科学研究科日本史学専攻博士後期課程単位取得退学。現在、甲子園短期大学学長、博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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