内容説明
藤原氏の祖、鎌足の「大織冠伝」と、孫の「武智麻呂伝」からなる『藤氏家伝』。正史にはない独自の内容を含む貴重な伝記史料を、さまざまな視点から追究。十一人の研究者が集い、『家伝』の全容を読み解く論考を収録する。
目次
1 鎌足と中臣氏(中臣氏の氏族組織と常磐流中臣氏―中臣と卜部;入唐僧貞恵と藤原鎌足―『家伝』と「日本世記」との接点;『藤氏家伝』に見える道顕の文章と『日本世記』)
2 『藤氏家伝』の言説(武智麻呂伝の史料性について;『藤氏家伝』の伊吹山伝説―武智麻呂と鬼神;君聖・臣賢・茲美―『藤氏家伝』における諌言の機能 ほか)
3 仲麻呂の政治志向(鎌足の武をめぐる構築と忘却―“太公兵法”の言説史;藤原仲麻呂と「聖徳太子」―「鎌足伝」の「聖徳」をめぐって;藤原仲麻呂と入唐僧定恵―『藤氏家伝』撰述と興福寺との関係をめぐって ほか)
著者等紹介
篠川賢[シノカワケン]
1950年生れ。1981年北海道大学大学院文学研究科日本史専攻博士課程修了。現在、成城大学文芸学部教授
増尾伸一郎[マスオシンイチロウ]
1956年生れ。1986年筑波大学大学院歴史人類学研究科博士課程退学。現在、東京成徳大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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