内容説明
律令支配体制の支柱であった官人制。その基礎となる中央の諸官司と地方の下級官人や官人身分をもたない人々が、平城京や地域社会において、いかに機能したかを論究。官人制を通して古代社会の実像を明らかにする。
目次
第1部 律令制下の官司と官人(律令制下における農民の官人化;律令官司の四等官;造東大寺司の「所」と別当―天平宝字六年造東大寺司告朔解の考察;光明皇太后没後の坤宮官―その写経事業をめぐって)
第2部 平城京の住民と下級官人(平城京の住民構成;平城京の京戸について―天平五年右京計帳手実をめぐって;奉写一切経所の月借銭について;長岡・平安造都の役夫について)
第3部 地方行政機構と下級官人(律令群司の四等官;郡雑任の諸様相;愛智郡封戸租米の輪納をめぐる郡司と下級官人;郡家の所在と郷の編成;律令制下の国府とその職員;八世紀の武蔵国司と在地社会;地方社会における位階)
著者等紹介
中村順昭[ナカムラヨリアキ]
1953年神奈川県に生れる。1982年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。文化庁文化財保護部美術工芸課文部技官、文化財調査官などを経て、日本大学文理学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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