内容説明
平安中期、源為憲が出家した尊子内親王に献じた『三宝絵』。“源為憲とその時代”“法会と経典”“縁起と物語”などをめぐって、国文学・日本史学・美術史学の各専門分野から読み解く。巻末に関係研究文献目録を付載する。
目次
1 源為憲とその時代(源為憲と六波羅蜜について;『三宝絵』序再読―源為憲における和・漢・仏;「諾楽古京」―平安貴族の「なら」時代観;源為憲と初期天台浄土教―慶滋保胤との対比を通じて)
2 法会と経典(三宝の恩―『三宝絵』と『心地観経』報恩品;『三宝絵』西院阿難悔過―尼寺仏事の系譜;山階寺涅槃会と本生譚をめぐる―仏伝と“法会文芸”;『三宝絵』における橘奈良麻呂像―下巻十話、志賀伝法会をめぐって;田中親美翁写東寺切について;『三宝絵』の「仏の三十二相」と定朝様式の形成)
3 縁起と物語(『聖徳太子伝暦』の展開と『三宝絵』;象徴化された沙弥徳道と藤原北家の祖房前―長谷寺縁起を通して見る『三宝絵』の時代;東大寺縁起と『三宝絵』―「東大寺四聖」成立前史)
著者等紹介
小島孝之[コジマタカユキ]
1943年生れ。1977年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、成城大学文芸学部教授
小林真由美[コバヤシマユミ]
1963年生れ。1992年、成城大学大学院文学研究科博士課程後期修了。現在、成城大学文芸学部准教授
小峯和明[コミネカズアキ]
1947年生れ。1977年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、立教大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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