出版社内容情報
蝦夷の伝統を承け、かつ中央貴族の系譜に連なる存在でもあった奥州藤原氏は、この両側面をどのように融合させて、栄華を極めるにいたったのか。12世紀奥羽における摂関家領荘園の特質、次子相続の慣行とその歴史的背景などを考察。さらに柳之御所跡出土遺物を通して平泉の生活文化を解明し、その独自性を追究。奥州藤原氏の歴史的位置を探る。
〈主な目次〉序=奥州藤原氏研究/Ⅰ=平泉以前(奥羽の摂関家領と前9年・後3年合戦/藤原経清考/付論=阿津賀志山合戦と安藤氏)/Ⅱ=奥州藤原氏の権力形成と地域(奥州藤原氏の貢馬/12世紀における北奥の水田開発/奥州藤原氏の相続形態/12世紀の奥羽における地域の形成と交通)/Ⅲ=内乱と奥州藤原氏(治承・寿永内乱期南奥の政治的情勢/阿津賀志山防塁の歴史的性格)/Ⅳ=平泉文化と柳之御所跡(奥州藤原氏研究と柳之御所跡/平泉の生活文化の発見)/Ⅳ=奥州藤原氏の歴史的位置(奥州藤原氏の勃興を支えたもの/奥州藤原氏と京都)
内容説明
蝦夷の伝統を承け、中央貴族の系譜に連なる存在でもあった奥州藤原氏はいかにして栄華を極めるにいたったのか。摂関家領荘園の特質、次子相続の慣行、柳之御所跡出土遺物の独自性などを考察し、その歴史的位置を探る。
目次
奥州藤原氏研究二つの流れ
1 平泉以前(奥羽の摂関家領と前九年・後三年合戦;藤原経清考;阿津賀志山合戦と安藤氏)
2 奥州藤原氏の権力形成と地域(奥州藤原氏の貢馬;十二世紀における北奥の水田開発;奥州藤原氏の相続形態;十二世紀の奥羽における地域の形成と交通)
3 内乱と奥州藤原氏(治承・寿永内乱期南奥の政治的情勢;阿津賀志山防塁の歴史的性格)
4 平泉文化と柳之御所跡(奥州藤原氏研究と柳之御所跡;平泉の生活文化の発見)
5 奥州藤原氏の歴史的位置(奥州藤原氏の勃興を支えたもの;奥州藤原氏と京都)
著者等紹介
大石直正[オオイシナオマサ]
1931年東京都生まれ。1960年東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。現在、東北学院大学文学部教授
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