出版社内容情報
政権構造の変遷と政策決定の経緯という2つのテーマを切り口にして、摂関期の権力と政治の実体に迫る。天皇と摂関とのミウチ関係を追究し、政策決定がどのような場において、またどのような人々によってなされたかを解明する。古記録を解読し、文学作品から史実を探り出すという手法を縦横に駆使して、新たな摂関政治像を再構築することを目指す。
〈主な目次〉Ⅰ=摂関政治の政権構造と政務運営(摂関期の政権構造-天皇と摂関とのミウチ意識を中心として-/一条朝の公卿議定/摂関期の政務と儀式/内大臣沿革考)/Ⅱ=後宮と王朝貴族(一条天皇後宮の変遷/彰子立后をめぐって/彰子立后勘申の記事を日記から消した藤原道長/威子立后決定の日/藤原伊周の栄光と没落/『小右記』に見える大臣闕員騒動)/Ⅲ=歴史物語と古記録に見る摂関期(『源氏物語』に見える摂関政治像/『栄花物語』における「後見」について/『栄花物語』の人物呼称の関する一考察/藤原頼通の春日祭勅使をめぐって/摂関記古記録に見える「散楽の如し」/「伊賀人借伊勢人歟」について)/おわりに"
内容説明
政権構造の変遷と政策決定の経緯という二つのテーマを切り口にして、摂関期の権力と政治の実体に迫る。古記録を解読し、文学作品から史実を探り出すという手法を駆使して、新たな摂関政治像を再構築することを目指す。
目次
第1部 摂関政治の政権構造と政務運営(摂関期の政権構造―天皇と摂関とのミウチ意識を中心として;一条朝の公卿議定;摂関期の政務と儀式 ほか)
第2部 後宮と王朝貴族(一条天皇後宮の変遷;彰子立后をめぐって;彰子立后勘申の記事を日記から消した藤原道長 ほか)
第3部 歴史物語と古記録に見る摂関期(『源氏物語』に見える摂関政治像;『栄花物語』における「後見」について;『栄花物語』の人物呼称に関する一考察―特に『紫式部日記』との関連において ほか)