内容説明
倭国の首長連合の象徴として、三〇〇年以上にわたって造り続けられてきた前方後円墳。六世紀末に一斉に終焉を迎え、それに替わって方墳・円墳や八角墳などの終末期古墳が営まれた、その背景に何があったのか。高松塚古墳やキトラ古墳、石室と石槨、大化薄葬令、被葬者問題、寺院との関わりなどを中心に、古墳消滅と古代国家誕生の謎に迫る。
目次
1 前方後円墳の終焉
2 八角墳の出現と展開
3 高松塚古墳とその前後
4 群集墳の終焉
5 終末期の横穴式石室と横口式石槨
6 西国と東国の終末期古墳
7 終末期古墳と寺院
8 飛鳥の陵墓―桧隈坂合陵の再検討
9 律令体制建設期の国家的喪葬統制―「大化薄葬令」の実年代
10 古墳の終末と古代国家
著者等紹介
白石太一郎[シライシタイチロウ]
1938年大阪市に生まれる。1968年同志社大学大学院博士課程修了。奈良大学文学部教授、大阪府立近つ飛鳥博物館長
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