内容説明
本書は、イギリスの急激な変貌をふまえつつ、先史時代から現代に至るイギリス史の流れを伝統的史観の枠組みをこえて再構成しようとする、的確なイギリス理解に欠かせない最新の知見を第一線の研究者がコンパクトにまとめた絶好の入門書。
目次
序章 イギリス史の理解のために
1章 ケルトとローマ
2章 イングランド・スコットランド・ウェールズの形成
3章 中世イギリスの展開
4章 近代イギリスの形成
5章 二つの革命
6章 ユニオン・ジャックの成立
7章 工業化への途
8章 19世紀の光と影
9章 二つの世界大戦
10章 ジェントルマンの功罪
11章 現代イギリスの苦悩
12章 イギリス史におけるアイルランド
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふぁきべ
4
300ページ位程度ながら、長く濃いイギリスの歴史をコンパクトに説明されてると思う。複数の著者によって書かれているので、ややトーンにばらつきがあり混乱をもたらすこともないではないが、それを強調するほどでもない。さて、日本人はえてして一国の歴史を一民族の歴史としてとらえがちな気がするが、そういった理解だと少なくとも英国史は理解できないなと再確認させられた。そもそも今の皇族はドイツ系だし、長きに渡ってフランス系の王族を冠していたり・・・まぁヨーロッパの皇族(廃位した人たちも含む)は複雑に絡んでいて、2014/11/03
greenman
2
原点を忘れつつある、堕落した自分への自戒をこめて。
すかわら
0
世界史の教科書では飛躍した事実の羅列だったものが、連続に近づく喜びが、この本を通じて感じられた。特に中世あたりの歴史について、深く突っ込んだ本を今後読みたい2014/12/18
もとせ
0
212頁【一九三二年、ハロルド・J・ラスキは、イギリスの企業に内在する主要な欠陥はまさしくジェントルマンの特性に合致すると厳しく批判しながら、次の七項目を列挙しているのである。一、顧客の要望を十分に考慮しようとしない事。二、技術上の発達に適切な注意を払わない事。三、近代世界のおける大量生産の必要を信じようとしない事。四、過度の秘密主義。五、任用における身内びいき(ネポティズム)。六、能力は割り引いて受け止め、もっぱら「性格(キャラクター)」に頼ろうとする傾向。七、自己の実業活動への没頭を拒否する態度。】2013/08/20
kohe
0
卒論ではお世話になりました2013/01/26