内容説明
本書は、1880年代から今日までに現れた4人の代表的なアメリカ史家―F.J.ターナー、C.ビアード、R.ホフスタッター、W.A.ウィリアムズ―と、一人の神学者R.ニーバーの主要な作品を取り上げ、その根底にある歴史観や政治哲学を詳しく検討することによって、アメリカ人のアメリカ・イメージの変遷を克明に跡づけたものである。
目次
第1章 アメリカ史の転換点1890年
2章 フレデリック・ジャクソン・ターナーとチャールズ・ビアード
3章 チャールズ・ビアード
4章 ラインホルド・ニーバー
5章 リチャード・ホフスタッカー
6章 ウィリアム・アップルマン・ウィリアムズ
7章 現代アメリカと進歩のアイロニー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
9
歴史家ビアード、ニーバー等を扱うが、ホフスタッターの「アメリカの反知性(主知)主義」も扱う。彼の「目には、少数派-それは当然エリートの知識人であるが-だけが、冷笑家になることもなく、また個別的なものを普遍的なものとした理想家することもなく、個別的なもののなかに理想的な価値を見出だす能力をもっていると映った…建国の父祖たちがもっていた実際的な現実主義から「堕落」すること、そして意見の相違を調停し妥協することの必要性を拒否することは、しだいに自力成功物語の神話を企業界に根づかせる結果をもたらすことになった」2018/01/18