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内容説明
人は、他者やグループとのつながりの中で生活を営む「社会的動物」である。人が多数集まった際にどのような行動や現象が生じるのかを、具体的な研究例や実際に起こった事件の分析なども取り入れつつ解説した入門書。特に集合行動に力点をおいた。
目次
第1部 集団(集団とは何か;集団のパフォーマンス;集団意思決定;リーダーシップ―軍隊のリーダーシップを中心として)
第2部 集合と群集(集合・群集の行動;集合行動の理論;群集行動の実証的研究―アーカイブ分析、野外実験;危機事態の行動―パニック;危機事態の行動の実証的研究;スケープゴート現象;テロリズム)
著者等紹介
釘原直樹[クギハラナオキ]
1952年生まれ。1982年、九州大学大学院教育学研究科博士課程満期退学(博士、教育心理学)。2003年より大阪大学大学院人間科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
新学術間接経費本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GASHOW
10
人は、社会性のある生き物なので、結局人間の本質は集団の中に投影される。集団意思決定の観点で科学のいろいろな事柄が取り上げられて面白かった。2018/01/16
ANOMARO
8
この本の何がいいって、装丁がいい。 筆跡の息遣いを殺した先に現れる、均一で――しかし、それゆえ個性的な――角ばったフォントに、血を思わせる濃い赤。これだけで、過ぎ去った時代精神を現在に予感させ、科学のメスの鈍い光に惑わされながら私が書架に手を伸ばすには十分だった。つまりまだ読んでない。
あべし
3
本書を読んで、私が明日から取り組むことは以下です。 ⑴ 社会的手抜きを許さないような空気感を醸成する 成長・成功している子どもを名指しで取り上げほめます。 ⑵ この学級のみんななら大丈夫という空気感を醸成する ⑶ 目標を掲げ、目標と自分の行動のギャップを実感させる 学級に、社会的手抜きはあります。しかし、高圧的に制したところで長続きはしないし、子どもたちのモチベーションにもなりません。前向きに、ポジティブに声をかけ、社会的促進をしていく集団に育てていきたいものです。2022/02/27
ソーシャ
3
集団・群衆心理学の読みやすいテキスト。集団思考、リーダーシップ、パニック、テロリズムなど実際に起こった事件などを検討しつつ、さまざまな知見が分かりやすく解説されており、この分野の知見を知るにはいい本だと思います。基本的な考え方や実験手法について述べられているのもいいですね。2014/05/16
MasakiZACKY
3
集団・集合・群集について心理学が明らかにしてきた知見を紹介した一冊。非常にたくさんの研究を引用しながら幅広いテーマに言及している。集団のパフォーマンスや意思決定・リーダーシップ・パニック・スケープゴート・テロリズムについては章を設けて特に詳細に記述してある。著者自身の研究は特に詳細に解説されている。少々妥当性に疑問のある研究もあるが、どれも発想力豊かで面白いものばかり。特に危機事態の行動が興味深かった。災害とも関連し、とりわけこの種のことに注目されている昨今、どのように研究成果が生かされていくのだろうか。2013/11/20