内容説明
雇用者総数の3分の1を占める非正規雇用者。その多くが女性である。ILO第100号条約に規定された同一価値労働同一賃金原則は、日本でいかにして実現可能か。日本における詳細な職務評価調査とイギリス、EUにおける法システムの事例分析をもとに、社会政策と労働法の研究者が、性と雇用形態に中立な賃金の実現に向け、その実施システムを提示する。
目次
第1部 日本における同一価値労働同一賃金原則と職務評価システム(正規・非正規労働者の仕事観・賃金観;医療・介護サービス職の職務評価;スーパーマーケット販売・加工職の職務評価;日本における職務評価システムの論点)
第2部 同一価値労働同一賃金原則と実効性の確保―イギリスを例に(イギリス平等法制の現時点と課題;イギリス法・EU法における男女同一価値労働同一賃金原則;非典型労働者の平等処遇;実効性の確保に向けて)
第3部 同一価値労働同一賃金原則の実施システムの構築に向けて(日本の賃金差別禁止法制と紛争解決システムへの改正提案;日本における同一価値労働同一賃金原則の実施システムの構築―本研究からの提案)
著者等紹介
森ます美[モリマスミ]
昭和女子大学人間社会学部教授
浅倉むつ子[アサクラムツコ]
早稲田大学大学院法務研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。