内容説明
コンパクトシティの財政効果と促進要因の多面的分析。都市のコンパクト化こそが、人口減少に直面する自治体の財政を改善する方策である。コンパクトシティを財政という視点から捉え、その効果や要因について、歳出や税収、住民の介護・医療費、土地利用規制、市町村合併といった多様な論点から実証的に解明する。
目次
序章 コンパクトな都市と財政―コンパクト化の捉え方
第1部 コンパクト化が財政に与える影響(自治体の歳出への影響―コンパクト化は財政支出を減らすのか?;自治体の歳入への影響―コンパクト化は固定資産税収(地価)を増やすのか?)
第2部 コンパクト化が住民に与える影響(住民の移動距離・時間への影響―コンパクト化は歩行・自転車・公共交通の利用を増やすのか?;住民の健康への影響―コンパクト化は介護・医療費を減らすのか?)
第3部 コンパクト化の差異を生み出す要因(土地利用規制の影響―市街化区域の設定でコンパクト化は進むのか?;市町村合併の影響―較差の大きな合併でコンパクト化は進むのか?)
第4部 コンパクト化と自然リスク・人口減少(感染症とコンパクトな都市の魅力―COVID‐19への脅威は空間構造を変えたのか?;人口減少に伴う非コンパクト化―コンパクト度の維持はどれほど財政を改善させるのか?)
終章 コンパクトな都市への転換
著者等紹介
赤井伸郎[アカイノブオ]
大阪大学大学院国際公共政策研究科教授、大阪大学博士(経済学)。1994年、大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得。1998年、大阪大学博士(経済学)学位取得。主要著作:『地方交付税の経済学―理論・実証に基づく改革』(共著)有斐閣、2003年(第5回NIRA大来政策研究賞/第13回租税資料館賞/第47回日経・経済図書文化賞受賞);『行政組織とガバナンスの経済学―官民分担と統治システムを考える』有斐閣、2006年(第48回エコノミスト賞受賞)ほか
沓澤隆司[クツザワリュウジ]
武蔵野大学経済学部経済学科教授、大阪大学博士(経済学)。1998年、ロンドン大学政治経済学院地域・都市計画学修士課程修了(M.Sc.)
竹本亨[タケモトトオル]
日本大学法学部政治経済学科教授、博士(経済学)(東北大学)。2007年、東北大学大学院経済学研究科博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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