内容説明
非伝統的金融政策の効果はあるのか、2%物価安定目標は妥当なのか、懸念すべき副作用は何か、マイナス金利政策の影響は何か―「理論」と「実証」から答える。
目次
第1章 非伝統的金融政策とは何か
第2章 非伝統的金融政策の効果はあるのか(1)理論的なメカニズム
第3章 非伝統的金融政策の効果はあるのか(2)実証的な証拠
第4章 2%物価安定目標は妥当なのか
第5章 懸念すべき副作用は何か
第6章 マイナス金利政策の影響は何か
第7章 日銀での5年間と今後の展望
著者等紹介
宮尾龍蔵[ミヤオリュウゾウ]
1987年、神戸大学経済学部卒業。94年、ハーバード大学大学院修了(Ph.D.in Economics)。神戸大学経済経営研究所助教授、同教授、同所長。日本銀行政策委員会審議委員(2010~15年)を経て現職。現在、東京大学大学院経済学研究科教授、神戸大学名誉教授。著書に『マクロ金融政策の時系列分析』(日本経済新聞社、2006年、第49回日経・経済図書文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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aun
1
本当に良い本。日ごろ日銀を批判する人にこそおすすめします。日本のことを考えて日々金融政策運営が行われていることを知るべき。個人的に量的緩和の理論的背景が新鮮でした。2020/12/31
plumriver
1
冒頭のチラ見だけで借りてみたけれど、想像以上に理論満載だった。経済原論のイロハを知らない自分にとってはかなりの難書。ただ、金融政策を考える上では、必ずしも政治的な文脈だけではなく、まっとうな理論的アプローチも必要であり、学者ならずとも本書で触れられている基礎は理解しておく必要があるのかもしれない。9割以上、意味不明だったけど…。2017/08/21
おおしま
1
元審議委員の宮尾さんによる非伝統的金融政策の解説書。ちょっとテクニカルなところもあるけど、一般向けにわかりやすく書かれている。もともと学者なだけあって、わりとニュートラルな仕立てになっていると思いました。リフレ派の勢いだけの本を読むより、こういう本をじっくりと読むと金融政策の論点がしっかりわかると思います。2017/03/01
ペンギン伊予守
1
可もなく不可もなく2016/12/31
強粘結炭
0
著者はアカデミックな立場から,日銀政策委員会審議委員を5年間勤めた方。本の内容は,マイナス金利まで含めた非伝統的金融政策の理論,実証,その関連研究がメイン。おそらく経済学初心者向けに書いたものであり,理解するのも容易である。しかし内容は濃く,また比較的にニュートラルな立場で説明されており,経済学初心者以外にもオススメ。2018/02/04