内容説明
複雑に絡み合いながら、あらゆる経営実践を駆動する計算のメカニズム―計算という現代社会のブラックボックスをこじ開けた先に、昨今の支配的な学術的視座に見失われていた豊穣な地平を見出し、ますます高度化する経済・経営実践の本質的理解に挑む、刺激的論考。
目次
計算を中核として組織化される経営実践―「見失われていた豊饒な地平」の再発見
第1部 計算へのまなざし(計算が創る市場・組織・社会;勘定と感情―会計実践における目的志向性と感情性;市場取引の神々―計算と交換を支える制度ロジックスの超越と内在)
第2部 経営実践の検討(計算の銘刻としての会計―組織変化の理解に向けて;イノベーションの駆動と会計計算―「計算の方程式」に着目した一考察;可視性の創造と変容―マテリアルフローコスト会計実践の時系列分析;人材を計算可能にするアレンジメント―人材紹介を活用した中途採用の比較ケース・スタディ;金融理論の実践―クレジット・スコアリングに基づいたアルゴリズミックな布置の日米比較;企業者の計算実践―事業計画の自己拡張と整合化;企業間取引の物質的実践―金属切削加工を可視化する計測機器)
著者等紹介
國部克彦[コクブカツヒコ]
神戸大学大学院経営学研究科教授。専攻は会計学、社会環境会計
澤邉紀生[サワベノリオ]
京都大学経営管理大学院・大学院経済学研究科教授。専攻は会計学
松嶋登[マツシマノボル]
神戸大学大学院経営学研究科教授。専攻は経営組織論、情報経営論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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