内容説明
まちづくりや地球環境問題など、公共政策の現場で導入がはかられつつある「コンセンサス・ビルデイング手法」について、具体例に即し、その理論と手順をわかりやすく説明したテキスト。公共政策を学ぶ人、実際に政策形成に携わる人たちに最適。
目次
第1部 多数派の暴政とロバートの議事規則に関連したほかの諸問題の克服(ロバートの議事規則では、なぜうまくいかないのか;コンセンサスとは何か;適切な人を話し合いの場に呼ぶ;作業分担とリーダーの責任 ほか)
第2部 コンセンサス・ビルディング手法における5つの大切なステップ(招集;役割と責任の分担;集団問題解決のファシリテーション;合意の達成 ほか)
日本における公共政策の交渉と合意形成
著者等紹介
城山英明[シロヤマヒデアキ]
1965年、東京都に生まれる。1989年、東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科助教授を経て、東京大学大学院法学政治学研究科教授(行政学、国際行政論、科学技術と公共政策専攻)
松浦正浩[マツウラマサヒロ]
1974年、佐賀県に生まれる。1996年、東京大学工学部土木工学科卒業。マサチューセッツ工科大学都市計画修士課程修了(1998年)、三菱総合研究所研究員(1998‐2002年)、マサチューセッツ工科大学博士課程修了(2006年)を経て、東京大学公共政策大学院客員講師、Ph.D.(都市・地域計画)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NARU
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コンセンサス・ビルディングとは、ある問題に対して利害関係を持つ人たちが出来る限り満足できる合意に至るための手法である。本書では、5つのステップに従って合意形成を行うことを提案している。架空の事例を基に各ステップの流れを説明しているため、小説のようにすらすらと読むことができる。ただし、世の中の事象はマニュアル通りに進行するとは限らない。実際にこの手法を用いて合意形成を図ろうとしても、みんなが満足できる最適解が存在しないこともあるだろう。あくまで数多ある意思決定手法の一つにすぎないと考えるのが良いだろう。2017/02/09
それいゆ
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それなりに分かりやすいです。脚本形式ですすめられるところも多く、具体例を理解しながら読み進めることができました。 しかしながら、おそらくこれに書いてある通りコンセンサスビルディングを行っても日本ではうまくいかない気もしました。せっかく素敵な方法であるだけに、日本でする際には一工夫必要かもなとも感じました。2012/01/10