近代日本労働史―労働力編成の論理と実証

近代日本労働史―労働力編成の論理と実証

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  • サイズ A5判/ページ数 378,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784641162921
  • NDC分類 366.021
  • Cコード C3033

内容説明

先行研究に対する論理内在的批判、新史料の綿密な分析を通じて新たな論点を提示する労作。産業革命期機械工業の労働力編成の社会的特質、石炭鉱業女性労働の労働編成の特質と変容、戦時期の労働力動員政策による「軍需」産業労働力編成とその制約=矛盾などを解明し、近代日本の労働のありように迫る。

目次

本書の課題と構成
第1部 産業革命期の「工場」労働者(産業革命と在来産業―論点の整理を中心に;「工場」労働者の地域的存在形態;地方都市機械工業の労働力構成―官営鉄道長野工場を対象として;重工業大経営労働者の「都市下層民」的性格について)
第2部 近代日本の女性労働者(女性労働者の諸類型―一八九〇年代‐一九四〇年代;石炭鉱業の女性労働者)
第3部 アジア・太平洋戦争期の労働者(労働力動員の政策と実態;厚生省職業局(勤労局)『労務動態調査結果報告』(第一回‐第七回)の分析
労働力動員と関連する若干の問題について)
残された課題

著者等紹介

西成田豊[ニシナリタユタカ]
1948年山口県に生まれる。1973年一橋大学経済学部卒業。1978年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。1978年龍谷大学経済学部専任講師、同助教授、1983年一橋大学経済学部助教授、同教授を経て、一橋大学大学院経済学研究科教授、経済学博士(一橋大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Mealla0v0

4
総力戦体制論の批判は正直微妙なラインだが、全体として戦前の労働をめぐる堅実な研究だ。特に戦時労働体制の構築は興味深い。強制動員が行われた事実は認めつつも、欠勤や徴用拒否、勤労不良者(すげえ単語!)などの事例を紹介することで、そこでは僅かなりとも抵抗が見られたことを論じている。勤労体制を「強制された自発性」と断じている点もよい。戦争の長期化に伴って、動員の方法が形振り構わなくなっていくさまに眩暈を覚えるが、非常に勉強になった。2021/04/18

katashin86

0
資料にあたった堅実着実な論文が並ぶ中で、最終章での議論が面白い。2017/12/02

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