出版社内容情報
第二次世界大戦の前後,アメリカは,中国重視から日本重視へと,東アジア政策を転換する。その転換過程を,実証的に分析する。
内容説明
真珠湾攻撃を受けて、第二次世界大戦に参戦したアメリカは、ローズヴェルト大統領のもと、中国をパートナーに東アジアの秩序管理を行おうと中国大国化構想を推し進めた。しかし、第二次世界大戦後、その構想は挫折し、最終的には、中国ではなく日本をパートナーとする東アジア政策の基本路線が確立される。こうしたアメリカの東アジア政策の転換過程を、米国対外援助法の制定(一九四八年)と米華相互防衛条約の成立(一九五四年)を軸に、検証する。
目次
第1章 中国大国化構想の形成(大国管理の構想;中国の役割と位置づけ;カイロ・ヤルタ会談再考)
第2章 中国大国化構想の挫折(トールマン政権の発足;中国統一策の展開;対中政策の再検討;中国分断策の採用)
第3章 日本無力化構想の挫折(非軍事化政策と救済援助;国務省の日本経済復興計画;陸軍省の日本経済復興計画)
第4章 戦後東アジア秩序構想の帰結(台湾政策の変遷―一九四八年まで;ケナンの台湾占領論;台湾海峡介入―非介入路線と朝鮮戦争;米華相互防衛条約の締結)
著者等紹介
高橋慶吉[タカハシケイキチ]
1977年、岐阜県に生まれる。2000年、大阪大学法学部卒業。2002年、大阪大学大学院法学研究科博士前期課程修了。2003‐05年、ペンシルヴァニア大学留学。大阪大学大学院法学研究科助教などを経て、現在、大阪大学大学院法学研究科准教授。専門は、アメリカ外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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