内容説明
国民に配られるマイナンバーは税や社会保障手続など社会生活の様々な場面で使用することが想定されています。本書はマイナンバー制度の全体像を立法担当官が解説しました。
目次
1 番号制度の全体像(総論;個人番号;通知カード・個人番号カード;情報提供ネットワークシステム、マイ・ポータル;番号制度に対する疑問・懸念;今後のスケジュール)
2 番号法の解説(個人番号;法人番号)
著者等紹介
水町雅子[ミズマチマサコ]
弁護士・前内閣官房社会保障改革担当室参事官補佐・アプリケーションエンジニア。東京大学教養学部(相関社会科学)卒業後、民間シンクタンク(現みずほ情報総研)にてコンサルティング・システム開発等のIT開連業務に従事。東京大学大学院法学政治学研究科法曹養成専攻(法科大学院)を経て、西村あさひ法律事務所でIT案件・ファイナンス案件・企業法務案件に従事後、内閣官房にて番号法立案・情報保護評価立案を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
12
アクセス記録は、足跡機能のようなもの(060頁~)。誰が覗いたのかわかるのはよい。しかし、紛失したりして、暗証番号まで盗まれれば不安である(041頁他)。自分のIDが公開されたり、ばれたりしても罰則はないようだ(103頁)。誰も好き好んで公開しないとは思うけど。あと懸念されるのは、犯罪者予備軍リスト化とか、権力の側の番号管理であろう。特定秘密保護法で、そうした情報は漏れない。公務員が漏らすと10年以下の懲役とは恐ろしいものである。2014/11/22
茶幸才斎
4
社会保障・税番号制度の概要と法律の規定事項について、Q&A方式で解説した本。とりわけ、番号法が求める特定個人情報保護規制について、(同じ記述が何度も出てくるほど)かなり詳細に書かれている。個人番号を含む特定個人情報のやり取りでは、他の組織との授受か、同一団体内の別機関との授受か、同一団体内の同一機関内での業務間の授受かにより「収集」「利用」「提供」のいずれの定義に該当するかが決まり、課される規制が変わってくる。一般法である個人情報保護法上の規制も考慮する必要があり、整理しないと混乱してくる。勉強が必要だ。2014/08/01
かがみ
0
著者は前内閣官房社会保障担当室参事。番号法の立法担当者自身による解説書。一問一答とその解説という形式で読みやすい。ただし刊行が2014年3月とやや古く最近の動向はフォローされていない点は注意。マイナンバーについては様々な情報が飛び交っており、多分に誤解や憶測に基づくものも混在している。一度、番号法の条文を参照しながら制度設計者による真っ当な解説を読むことも必要。2015/11/01
滑車
0
手頃なボリュームで番号法の概要が平易に解説されている。なにぶん法律施行前に書かれたものなので、新しめの本でその後の展開を補う必要はあるだろう。2022/04/07