内容説明
憲法・民法・刑法分野の気鋭の研究者が語る法解釈の世界。これまで文章化されなかった考え方や基本。
目次
第1部 法解釈を始めよう(まずは条文を眺めてみよう;条文を解釈しよう;各法分野における法解釈の特徴;法解釈と利益衡量論;解釈の対象となる法;判例・学説の関係)
第2部 各法分野における法解釈の例(民法;刑法;憲法)
第3部 2つの視点から考える法解釈(広島市暴走族追放条例事件―憲法と刑法の視点から;立川テント村事件―刑法と憲法の視点から;利息制限法と司法―民法と憲法の視点から)
著者等紹介
山下純司[ヤマシタヨシカズ]
1996年東京大学法学部卒業。現在、学習院大学法学部教授
島田聡一郎[シマダソウイチロウ]
1996年東京大学法学部卒業。元早稲田大学法科大学院教授
宍戸常寿[シシドジョウジ]
1997年東京大学法学部卒業。現在、東京大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yuki
4
学部一年生のときに発刊されていれば!2015/07/02
S.Fukazawa
2
憲法、民法、刑法の研究者による法解釈の入門書。法解釈については「習うより慣れよ」が主流で、大学でも解釈手法をあまり詳しく教えてくれないことが多いのではないでしょうか。本書は、各法分野における解釈のあり方を紹介することで、「慣れる前に習う」ことを可能にしようとするものです。タイトルには「入門」とついていますが、それなりに高度な内容も扱っており、初学者は理解に苦労するかもしれません。また、全体的に研究者寄りの内容で、司法試験等の勉強には向いていないと思います。学部2~3年生が読むといいかも。2014/03/16
の
1
何故その判決になるのかを導き出す。2021/06/27
jiroukaja
1
単語だけが出てきた箇所があったり気になる箇所はあったが、民法・刑法・憲法のそれぞれの雰囲気が分かり良かった。2020/06/30
ねお
1
一連の事例を一貫した形で公正に処理・解決していくためにルールを論理的に解釈する必要性が生じる。法解釈の能力は主として条文の解釈能力である。もっとも、憲法では制度の歴史的背景を知ることが条文・制度の解釈上決定的なヒントになりえ、民法では類推解釈が多用されるのに対して刑法では禁止される等、各分野毎に解釈の型に差異が生じる場合がある。各法分野毎の解釈の特徴を、対立の激しい論点を解説することで明らかにする。その上で、広島市暴走族追放条例事件、立川テント村事件、利息制限法を素材に、各法分野からの解釈上の対立を示す。2019/09/30