目次
第1部 まことを求めて―回顧と近況(大学入学まで;学生時代;共同研究室で;フランスへの留学;フランス留学の意義 ほか)
第2部 海のかなたに―補遺と展望(東大を離れて/フランス以外の国と;日本社会と民法学の現状をめぐって;最近のこと/今後のこと;補足的な質疑応答;まとめに代えて)
著者等紹介
星野英一[ホシノエイイチ]
1951年東京大学法学部卒業。日本学士院会員、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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J. Tamura
1
もともと民法に関心があり薦められて読んだところ、非常に法学を学びたくなった。これまで哲学関係の本を幾つか読んできたこともあり、星野英一氏が「法学は人文学だと考えたほうがいいと思っています」に感銘を受けたからだ。同人は法社会学にも触れており、これまた勉強してみたくなった。法学は専門知識を伴う実務的要素に制限されるものではなく、教養として今からでも必要であることを思い知らされた。2018/02/03
森永博雄
1
民法学の泰斗の著者が弟子に思い出を語るもの。読むたび発見がある。印象に残った2点を紹介。(1)著者が経験したフランスの民主政。"国民一人ひとりが立法者だという考え方が、そこらの店のおばさんおじさんでも、労働者でもみんなに滲みわたっている。デモなどは全く自由にやって意思表示をしています。裁判官もデモをしますね。事実、デモがあると、政府はかなり譲ります"(2)論文のテーマの見つけ方について。来栖三郎の言。"自分で、考え抜くことが大事で、そうすればテーマはどこにでも見つかる"もっともな話。2012/09/19