内容説明
福祉社会という言葉を、知っていますか?福祉と社会、そしてそれをつなぐ社会政策について、原理的に考えることから始めましょう。社会学を学ぶ人にも、社会政策学や社会福祉学を学ぶ人にも読んでほしい、ユニークなテキストです。
目次
福祉とは何か
必要という考え方
必要に基づく社会政策
必要判定の基準と主体
資源とその供給
資源の再分配
官僚制と専門主義
社会政策とその体系
福祉の社会的分業
福祉国家と社会変動
福祉国家の発展と展開
ジェンダー主流化と社会政策
グローバル化と社会政策
貧困と社会的排除
社会的包摂に向けて
著者等紹介
武川正吾[タケガワショウゴ]
1955年東京都に生まれる。1979年東京大学文学部社会学科卒業。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
1
社会的排除から包摂へ。政権交代でまた、排除を憂う。英語の福祉の原義は、「うまくやっていくこと」(2ページ)。政治は福祉政策をうまくやってほしいものだ。患者にとって必要なのは世話(ケア)であって治療(キュア)ではない(62ページ)。確か3.11関係で特別編集『イマーゴ』だったかに載っていた内容でもあった。上野千鶴子先生の当事者主権(77ページ)。今なお重要な概念。異質な人たちとの交流の場としての市民社会は、家族と国家に挟まれた領域(95ページ)。福祉は所有とオプションと社会関係資本で決まる(103ページ)。2012/12/18
えむ
0
社会学をベースにしつつ、広く様々な領域の成果をもとにした「福祉社会」に関する概説書。広く浅くという感じで、様々な論点について概観することができた。2017/10/13
SHIN
0
必要なところだけ詳しく、あとは読み流した感じ。有斐閣アルマシリーズは入門書としてすごく便利だと思ってる。2012/12/17