出版社内容情報
身近にある憲法問題を各章の冒頭に入れ解決への架け橋とし、日本国憲法の原理や仕組みを平易に解説した入門書。
内容説明
最高裁判所裁判官としての経験を踏まえ、充実した内容をコンパクトに解説。長く読み継がれてきたテキストを改訂。学説、判例、立法の展開を織り込んだ。学んだ人にも学び始める人にも好適の書。
目次
第1章 憲法とは何か
第2章 明治憲法の特質
第3章 日本国憲法の成立
第4章 憲法の法源と解釈
第5章 国民主権
第6章 平和国家
第7章 基本的人権の保障
第8章 権力分立
第9章 憲法の保障
第10章 国法の形式
著者等紹介
伊藤正己[イトウマサミ]
1919年生。1943年東京大学法学部卒業。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いずむ
9
ネット選挙解禁、一票の格差の違憲判決。国家公務員の給与据置。地位としての「天皇」の機能の問題。秘密保護法と知る権利。毎年騒ぐ平和主義と憲法改正の問題。賛成/反対、合憲/違憲。今年は憲法関連のニュースが多かったと思う。誰かがどちらかの立場で発言する。しかし、ボクらはどれだけ問題の根底を正しく理解しているだろう。そもそも、なぜ議論の必要があるのか、なぜ議論の余地が残っているのか。6年ぶりに復習しておこうと思った。”正しさ”はそれを正しいと決めた者だけの概念。人間だけが、自分の決めたルールに縛られて、苦悩する。2013/12/29
のら
2
コンパクトによくまとまっている。芦部憲法は30分読んで20頁も進まなかったが、本書は30分で25頁くらい進んだ。芦部憲法と比べ1.25倍は読み易い。難点は筆者が2010年に鬼籍に入ってしまっているが故の情報の古さ。例えば、憲法違反の可能性が指摘される先の安保法制に関する記載は無い。また、非嫡出子の相続分が嫡出子の半分だった規定は既に違憲判決が出ているが、本書では合憲のまま記載されている。こうした古さを除けば読み易いのもまた確か(簡単とは言えない)。憲法学に興味があれば。2020/04/09
Masatoshi Oyu
2
本屋で偶然見つけ、正己ー!生きとったんか我ー!ってなテンションで買ってみました。(実際は、筆者は2010年に鬼籍に入られていました) 憲法の一通りを復習したり、入門として全体像をつかむには、芦部などの教科書よりも薄く読みやすい点でむしろ使いやすいと思われました。ただ、紙幅が限られているので、通説と判例とが異なる論点については著者の考えでさらっと流しているところがある。2019/05/22
gkmond
1
読みやすくかかれていて、わかりやすかった。2009/06/18
tachi
0
はじめて手に取ったのは30年以上前ですから、新版だったのでしょうか? 第5版まで版を重ねるほどの、ロングセラーなんですね。 あらためて、勉強になりました。2016/05/10