蠱物(まじもの)としての言葉

蠱物(まじもの)としての言葉

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784641075344
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1080

内容説明

森有正はかつて、ヨーロッパ語が“判断的”であるのに対して日本語は“蠱惑的”であると語った。日本人はなぜ言葉にまどわされるのか?なぜとらわれるのか?―日本語のもつ魔力的な構造に迫り、日本文化の深層を解明した注目の書。日本人の言葉とのかかわりの考察から日本社会の基底的な精神構造を解読する。異色の日本文化論。

目次

蠱惑的と判断的
バルトの「日本」
天皇と記号
文字による威圧
文字の包み
翻訳
みかけと叫び
換喩的語法
日本人のスノビスム
文化の沿岸性
スノビスムと死

現実ということ

五月病
内在性とはかなさ
事物に対する二つの態度レウサギの脳
質から量へ
スケープゴート
一木一草
「天皇」という言葉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なっぢ@断捨離実行中

5
バルトの考察を中心に三島、森有正、コジェーヴ、竹内好へと展開させていく重厚な日本(語)論。著者はラカン派の学者だが、日本をみかけの帝国としたラカンの影は若干薄め。意味の重みに辟易し日本を憧憬するバルトに「いや、こっちはこっちでディストピアやで?」と冷静に突っ込み、天皇機関説論争の経緯から判断的なヨーロッパ語に対し言葉の響きによって物事が進んでいく蠱惑的で非ー意味的な日本語のあり方を指摘する点はお見事。それを権力として認識させない天皇制を母性的な権力とする点もまっとう。この国には切断し引き離す父などいない。2017/08/20

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