内容説明
迫真の歴史ルポルタージュ―映画的手法で、日記、回想録、ビラ、写真などの同時代人の証言を縦横に駆使し、大戦下の民衆ドラマをヴィジュアルに再現する。
目次
第1章 「鉄のサイコロがころがる」
第2章 「1914年の精神」
第3章 カール・リープクネヒトの「ナイン!」
第4章 「欲しがりません、勝つまでは」
第5章 「主敵は国内にいる」
第6章 「貧乏人は死体をさしだし、中流は没落し、金持ちは戦争でもうける」
第7章 「何か新しいことが、この世に生れ出た」
第8章 革命の機は熟す
第9章 赤旗ひるがえるベルリン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
4
1914-1918年、第一次世界大戦時のベルリンの政界や世相、庶民生活など各層の証言や記録から概観する本。とても興味深いが、旧東ドイツの本なので、スパクタクス団の関係者の去就の比重が大きく、又共産主義の視点から書かれているので、そのつもりで読む必要がある。開戦時の高揚感と末期の耐乏生活の落差、国内が挙国一致になっていく様子への苦々しい視線など、リアルタイムの感覚がわかる。2015/06/03
Hisashi Tokunaga
0
1914-18 ベルリンの市民生活、スパルタクス団の状況を活写。戦争状態にはると、最初は高揚感に満ち溢れるが、次第に市民が疲弊。革命情勢の中でも、ドイツ革命は不発に終わる。こうした、世情(市民の飢えなど)は当時の日本、日本人はどの程度把握してたんだろう。第一次世界大戦について日本はあまりにも無知だったのではないか?⇒「そして昭和13年、第一次近衛内閣によって第73議会に国家総動員法が提出・制定され、同年12月20日に公布されます。・・・総動員法は第一次世界大戦の戦訓により、戦争における勝利のためには国力2013/04/08
俊太郎
0
『カブラの冬』で頻繁に引用されていた本。WW1でのドイツの様子を新聞記事や日記、書籍の引用でパッチワーク的に記述したもの。戦時中の生活の様子が垣間見れて面白い。リープクネヒトやらルクセンブルクやら、やたら左贔屓だなぁと思っていたが、東独での出版物ならそれもやむなしか。もっと身近な生活的なところの描写が多ければ尚良かった。2018/01/17
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