目次
1部 理性と自律―ギリシア人の思想(ギリシア精神;ホメロス;ソクラテス以前の哲学;ギリシア古典時代の哲学)
2部 愛と理性―キリスト教の思想(キリスト教思想は哲学か;キリスト教の核心をなすもの―愛の教説と救済史のドラマ;教義の成立―合理と非合理のたわむれ ほか)
3部 自然と歴史―近世の哲学(ルネサンスとベーコン;デカルトとその発展;啓蒙主義;ドイツ観念論;近世哲学批判)
4部 科学的理性批判―現代哲学の展開(理性の運命;理性の論理化;理性の文脈内在化;理性の歴史内属化)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう
18
ギリシア哲学の後にヘブライズム思想に大きく紙幅を割くことで、その後中世哲学の見通しがよくなるのはまだしも、近世・近代・科学哲学まで一つの流れのように読むことが可能だとは驚いた。ニーチェ以降一神教の神としての「普遍」は死んだのかも知れないが、その後も西洋の思想は繰り返し、普遍をその思考様式の中に見出そうとしている。それはつまるところ彼らが彼らの神を、信じ続けたいという信仰心の表現のように感じた。西洋哲学思想は一つの宗教的情操の表現であるのだろうか。2024/10/25
すみ子
3
よい。ただ、取り扱っている哲学者がまちまちなので(フランスの実存主義あたりとか全く言及がない)なので、ほかの哲学史の本も併読するのがよさそう。2017/04/16
void
1
【★★★☆☆】'93年刊行。「あゆみ」ということで、流れをもった「読める」物(=哲学史)(はしがき)として書かれている。Ⅳ部20章構成の教科書。カントみたいに紙幅の関係もありやはり難解で理解が追いつかない部分もあったが、総括として大きな「流れ」が記述されているところは非常に整理づけしやすく参考になった。2012/03/06
えむ
0
古代から現代にいたるまでの哲学通史。分担執筆のため、それぞれの執筆部分で焦点や読みやすさがかなり違っている印象を受けた。2016/09/07