地方政府の民主主義―財政資源の制約と地方政府の政策選択

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地方政府の民主主義―財政資源の制約と地方政府の政策選択

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  • サイズ A5判/ページ数 230p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784641049901
  • NDC分類 318
  • Cコード C3031

内容説明

首長と地方議会からなる二元代表制の下で地方政府の民主主義は、どのように機能しているか。予算配分、公共事業の見直し、新規課税の導入などの検討を通し地方政府の中で繰り広げられる首長と地方議会の政治的競争を分析する。

目次

序章 本書の目的と課題
第1章 1990年代以降の地方政治
第2章 本書の理論的枠組み
第3章 財政データによる政策選択の検証―「党派性モデル」から「相互作用モデル」へ
第4章 事業廃止の政策選択―ダム事業廃止の分析
第5章 巨大事業の継続と見直しに見る政策選択―臨海副都心開発の事例分析
第6章 新税導入の政策選択―産業廃棄物税と森林税の分析
終章 結論と含意

著者等紹介

砂原庸介[スナハラヨウスケ]
1978年、大阪府に生まれる。2001年、東京大学教養学部卒業。2006年、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士後期課程単位取得退学、日本学術振興会特別研究員を経て、大阪市立大学大学院法学研究科准教授。博士(学術)。専攻は行政学・地方自治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Ryueno

4
基本的な問題関心は曽我・待鳥(2007)を引き継ぎつつ、地方政府の政策選択を分析した本。対象とする時期は、財政資源の制約がある90年代以降の地方政治。分析の基礎に置くのは「決定の一貫性」と「選挙における支持」である。また、制度配置に注目することで、首長と議会の間には「目的の分立」が生じていることから、両者の選好は異なることを前提とする。そして個別的利益に基づく現状維持志向を持つ議会に対し、一般的利益に基づいて現状維持点からの変化を求める首長が働きかけることで、地方政府の政策選択が行われることを主張する。2015/02/03

バーニング

1
個々の仮説や全体の問いの立て方(党派性モデルは現代では本当に通用しないのか)という部分に難点はあるものも、いくつかの分析を統計的に行うことによって思考実験している部分はあると思うし、その意味では含意は大きい。つまり中央地方関係の中で位置づけるのではなく、あくまで主張と議会の二元代表ということに重点を置いて何を説明することができるのか、を示したことへの意味をどう見るかだろう。2011/06/13

Ryueno

0
本書ではまず、地方議会と首長の選挙制度が異なることから、両者は異なる利益を志向するという前提を置く。その上で、地方議会の議員が首長の選挙に際して支持を表明することで知事の選好に影響を与えることが出来るが、政策の根幹となる予算提出権は首長のみが独占するという非対称な権限配分を確認する。これに加え、それぞれのアクターは過去に行った決定と矛盾する決定は行わないとする「決定の一貫性」という「ゲームのルール」も踏まえ、首長と地方議会は相互に影響力を行使し合い、その政治的競争の結果として政策選択が行われると論じる。2012/06/03

Ryueno

0
消化不良につき要再読。2012/02/03

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