出版社内容情報
世界のなかで存在感を増す中国の社会を、法の視点から読み解く。動きの著しい中国法を正確に叙述。中国研究や渉外実務にも好適。
内容説明
「社会主義核心価値観」「中国共産党の指導」が憲法に定められ、党の指導・取締が強化される一方、市場メカニズムを支える法制度の整備が進む中国法の現在を正確に描き出す。
目次
第1篇 総論(現代中国法の前史;現代中国法の歴史)
第2篇 各論(憲法;行政法;民法;企業活動と法;市民生活と法;民事訴訟法;犯罪と法;紛争処理システム;法学教育と法曹養成)
著者等紹介
〓見澤磨[タカミザワオサム]
1958年生まれ。1991年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学東洋文化研究所教授・法学博士(東京大学)
鈴木賢[スズキケン]
1960年生まれ。1990年北海道大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。現在、明治大学法学部教授・北海道大学名誉教授・法学博士(北海道大学)
宇田川幸則[ウダガワユキノリ]
1969年生まれ。1997年北海道大学大学院法学研究科博士課程中退。現在、名古屋大学大学院法学研究科教授・法学修士(北海道大学)
坂口一成[サカグチカズシゲ]
1976年生まれ。2005年北海道大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。現在、大阪大学大学院法学研究科教授・博士(法学)(北海道大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とりもり
1
近年、急速に法律の整備を進めており(ネット対応などは後から立法している分、西欧諸国より進んでいる面もあり)、外見的には法治国家の様相を帯びてきている中国だが、人権への制約、共産党史上主義など、所詮は相容れない価値観で運用されていることがよく分かる内容。特に、司法面の遅れはかなり致命的で、法に基づく判断がきちんと周知されているとは言い難い。弁護士の年度検査など、人権派弁護士を排斥するような恣意的運用が可能なシステムもあり、中国と共通の価値観で対話できる日は遠い。現代中国を知るにはオススメ。★★★★☆2021/02/14
-
- 和書
- 日本語初級読解