内容説明
日本の刑事裁判の有罪率は99.86%に達する。まさしくジャパン・アズ・ナンバーワンであり、わが国刑事司法の“光”である。しかし、死刑囚の再審無罪の事例にもみられるように、刑事司法には“陰”の部分も存在している。そしてその多くは充分に社会に報道されていない。本書は、元裁判官と弁護士による、刑事裁判に潜む陰の部分に光をあてた現状報告書である。
目次
プロローグ 刑事司法の栄光と悲惨
1 ある日突然に!(Y君のケース)
2 壁に向かって長いこと立たされた(芸大バイオリン事件)
3 自白はこうして作られた(鹿児島夫婦殺人事件)
4 有罪に向かって押し流される被告人(撚糸工連事件から)
エピローグ 誤判はなぜ起こるか(米谷事件の流れを追って)