内容説明
本書は上田秋成の文学を研究する上で重要であると考えられる論文を18編収録した。原則的に昭和40年代後半から最近までに時期を限って論文を選択し、この時期の秋成研究の動向が把握しやすいように配慮した。また、本書では単行書未収録(昭和61年9月現在)の論文を掲載した。
目次
幻語の構造(高田衛)
夢想と創造(松田修)
和訳太郎と当代劇壇(堤邦彦)
秋成の主題(百川敬仁)
〈白峯〉の造型(若本太一)
「浅茅が宿」の漆間の翁と法然上人(田口守)
『雨月物語』(青木正次)
「女なんてものに」(矢野公和)
典拠とテキスト(稲田篤信)
読本における主題と趣向(徳田武)
「血かたびら」と寓ごとの方法(中村博保)
「天津処女」について(美山靖)
宗貞出奔(田中優子)
『宮木が塚』研究(木越治)
『春雨物語』と和歌(長島弘明)
秋成「魔仏一如観」の系譜(小椋嶺一)
春雨物語(萓沼紀子)
「茶神の物語」考(堺光一)