出版社内容情報
中国の中央に位置する洛陽盆地に築かれた隋唐洛陽城は 、隋煬帝 が自然河川を取り入れ盆地西端の狭小の地に置 いた都城であった 。その立地と構造について水利という視点から検証 し、 洛陽城の歴史的意義を解明する。
内容説明
隋煬帝が建設した洛陽城は何故宋代まで長期間の使用に耐えうる都城になりえたのか―自然水系と経済的基盤として建設された運河をも内包した総合的な都市水利という視点から、隋唐洛陽城の立地と構造を検証し、煬帝が目指した都城理念と唐高宗・武則天に受け継がれた都城運営を考察することにより、水利史・都城史研究における洛陽城の歴史的意義を明らかにする。
目次
序章 隋唐洛陽城の都城史研究の動向と諸問題
第1部 隋唐洛陽城をとりまく水環境(隋唐洛陽城における河川、運河と水環境―問題の所在;隋唐洛陽城の洛水と都城水利―「洛水貫都」構想を中心に ほか)
第2部 隋唐洛陽城の施設と水利(隋唐洛陽城の西苑の四至と水系;隋唐洛陽城の西苑の役割と水利 ほか)
終章 洛陽城における水環境の変遷と意義
付章 隋唐の水利関係の諸機関について―『唐六典』を中心に
著者等紹介
宇都宮美生[ウツノミヤミキ]
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)取得。東洋文庫若手研究員、法政大学・国士舘大学・静岡県立大学非常勤講師を経て、法政大学文学部准教授。専門は中国古代史(都城史、水利史、交流史、交通史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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