出版社内容情報
徳川幕府による鎖国を終わらせたペリー提督の活動・日本との交渉を主題としつつ、ペリー提督へと至るまでの多くのアメリカ人艦長・商人による日本開国に向けた取り組みを、日米双方の豊富な史料を元に跡付ける。
内容説明
江戸幕府を代表するもののひとつである鎖国その鎖国を終わらせたペリー提督―。日本側および海外の諸史料に基づいた本書は、日本の開国とペリーの果たした役割に主軸を置きつつ、鎖国という特異な状況下での日本と海外の関係、ペリー登場以前に日本の開国を目指し行動し、やがて開国へと至る道筋を作った多くの外国人の足跡についても丁寧に跡づけている。
目次
前編 秘境に引き籠る日本(ウィリアム・アダムスの北西航路開拓の夢と鎖国への道;新スペインの使節、セバスティアン・ビスカイノ;レディー・ワシントン号船長、ジョーン・ケンドリック;四回も長崎に来た、船長ウィリアム・R・ステュアート;捕鯨船のクーパー船長、日本人遭難者を救助;日本貿易の可能性を調べに来たジェームス・ビドル提督)
後編 ペリー提督、日本開国への取り組み(アメリカ国書に影響を与えたグリン中佐の日本開国意見書;パーマーの献策と使節の挫折;ペリー提督の独自日本遠征計画書と使節受諾条件;遅れる日本遠征艦隊の出発とメディアの不満;アメリカとオランダの日本への事前アプローチ;ペリー提督への遠征指令書と単独の出発;ペリー提督、小笠原諸島の父島へ行く;浦賀に現れたペリー艦隊と国書の受け取り;佐久間象山の御殿山防御案;ペリー提督がもたらした国書と幕閣の反応;再度ペリー艦隊がやって来た;林大学頭とペリー提督の日米交渉;アメリカの贈り物と、日本からの贈り物;ペリー提督を身近に見た画家、高川文筌;江戸見物、ペリー提督の執念;艦隊の下田回航;箱館に現れたペリー艦隊と下田での追加条約;早速やって来たアメリカ商人達;大騒動が収まった後に)
著者等紹介
中野昌彦[ナカノマサヒコ]
滞米48年。京セラ・アメリカ(株)、製造担当副社長、退職。現地で日米草の根交流を目的とする「サンディエゴ日本協会」設立に関わり、日米関係の原点を探る活動からペリー提督の事跡研究を始める。『ペリーを訪ねて』(2006年、東京図書出版会)を出版後、より詳しいアメリカ議会史料、新聞史料、海軍長官書翰集等と共に、日本側史料との関連付けを試みた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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