内容説明
“日本翻訳出版文化賞”に輝いた画期的訳業、ついに復刊。現存する世界最古の百科全書を完訳。驚くべき古典文化を知る無限の宝庫。「第19巻」は前巻に続き繊維植物・菜園植物の農耕方法とその農園経営について。具体的栽培法はもちろん害虫防除や潅水法、さらに繊維植物を布にする製法まで内容が多岐に広がっている。「第20~25巻」は、各種の野菜・草花・穀物・果実・樹木などあらゆる種類の植物の薬物的効用について。ギリシャ時代からキャベツが胃や頭痛など様々な症状に良く効いたなど、何がどんな病気・症状に効くか、薬の作り方、処方の仕方など詳細に記述。迷信や伝承によるものも多いが、当時の医薬知識の総体がわかる。『博物誌』37巻中8巻が植物の薬効にあてられており、プリニウスが最も力を入れたところであり、その一部は「プリニウス医学」として中世ヨーロッパに普及した。
目次
第19巻 繊維植物・菜園植物
第20巻 菜園植物からとれる薬剤
第21巻 花と花輪の性質
第22巻 草本類の重要性
第23巻 植栽樹からとれる薬剤
第24巻 森林樹からとれる薬剤
第25巻 自生殖物の性質、植物の価値
著者等紹介
中野定雄[ナカノサダオ]
1901年新潟県に生まれる。京都大学文学部哲学科卒業、同大学院修了。旧制中学校、高等学校等の教職を経て、1958年定年退職。1977年死去
中野里美[ナカノサトミ]
1930年新潟県に生まれる。金沢大学法文学部卒業後、教職に就く
中野美代[ナカノミヨ]
1934年新潟県に生まれる。早稲田大学院文学研究科修士課程修了。在日米国大使館勤務を経て翻訳家となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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