内容説明
中国文明の強靱なレジリアンスは長江流域の稲作文明に支えられていた。考古学を中心とした新たな学術領域「総合稲作文明学」が稲作と文明の関わりにせまる最新の研究成果。
目次
緒論 浙江における新石器時代考古学の概説
1 自然環境と集落(上山文化と跨湖橋文化に関する諸問題;河姆渡文化研究に関する回顧と展望 ほか)
2 道具と技術(河姆渡文化と粥;良渚文化の蒸し調理の特性―米調理民族誌の比較分析を踏まえて ほか)
3 動物と植物の利用(複合生態農業システムからみる中国の農耕文明;菱角の遺伝的多様性の検証 ほか)
4 イネと稲作技術(プラント・オパール分析からみた河姆渡と良渚のイネと稲作;石製農耕具からみた長江下流域稲作農耕の成立 ほか)
5 骨から復元する文化と社会(同位体生態学による長江下流域初期農耕民の生活と社会の研究―方法と展望;水田稲作と結核 ほか)
著者等紹介
中村慎一[ナカムラシンイチ]
1957年東京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科考古学専攻博士課程単位取得退学。博士(文学)。国立文化財機構奈良文化財研究所研究員、金沢大学講師、准教授を経て、金沢大学教授
劉斌[リュウヒン]
1961年中国陝西省西安市生まれ。吉林大学歴史系考古専業卒業。浙江省文物考古研究所所長、浙江大学芸術与考古学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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