内容説明
畿内の様相を古墳時代から古代にかけて、通観する初めてのシリーズ。第2巻では、畿内制以前の畿内の歴史像を問う。律令期に畿内とよばれた政治的中心は、3世紀中頃から7世紀の古墳時代に形成されたとみなしうるが、いったいそれはいかなる実像をもっていたのだろうか。
目次
序論
第1章 畿内の政治拠点(「畿内社会への胎動」はあるか―唐古・鍵遺跡の評価をめぐって;邪馬台国と纒向遺跡・箸墓古墳 ほか)
第2章 大型古墳群と王権(畿内の前方後円墳;範型としての前方後円墳 ほか)
第3章 陵墓と古墳(倭の五王と巨大前方後円墳と「陵墓」;陪冢論 ほか)
第4章 地方からみた畿内(播磨・紀伊の大型古墳;近江・丹波・伊賀の大型古墳 ほか)
著者等紹介
広瀬和雄[ヒロセカズオ]
1947年京都市生まれ。大阪府教育委員会、大阪府立弥生文化博物館勤務ののち、奈良女子大学大学院教授。現在、国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授
山中章[ヤマナカアキラ]
1948年京都市生まれ。現在、三重大学名誉教授
吉川真司[ヨシカワシンジ]
1960年奈良県生まれ。京都大学助手、同助教授(准教授)を経て、京都大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遊動する旧石器人
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2018年9月10日初版発行。古墳時代の畿内に関する論考及びその関連論考19篇とコラム3本からなる1冊。全体を通じてみると、古墳時代中期以降に関するものが多く、古墳時代前期は少なめである。それはやはり、百舌鳥・古市古墳群という絶大な規模を誇る古墳群の存在があり、世界遺産に向けての動きとも関わることである。地方からみた畿内として、畿内以外の地域の古墳時代について概説があるが、こちらは古墳時代を通したもので、畿内に関する論考の多くがその政治的中心性を指摘するに対し、それ以外の地域からは、多様性の指摘が伺える。2018/12/31
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