出版社内容情報
津軽海峡に花開いた豊かな縄文文化の実像と、その現代的な意義を考える。
世界標準となった水月湖の年縞や海洋学、分析化学などの成果をもとに、当時の環境変化を復元し、海峡を挟んだ交流の様相を描き出す。
内容説明
津軽海峡に花開いた豊かな縄文文化の実像と、その現代的な意義を考える。世界標準となった水月湖の年縞や海洋学、分析化学などの成果をもとに、当時の環境変化を復元し、海峡を挟んだ交流の様相を描きだす。
目次
第1章 年縞が解明する縄文の人類史的意味とその開始をめぐって
第2章 縄文時代の文化領域と津軽海峡圏の気候変動(日本列島に展開した縄文文化と文化領域―その課題;年縞による縄文時代における気候変動;北海道南部における最終氷期以降の植生変化;対馬海流と津軽海流が生み出す生態系―縄文時代から続く水産資源)
第3章 津軽海峡圏の縄文文化の特質―海峡を越えて交流した一万年の歴史(ヒスイの流通にみる津軽海峡圏の交流;アスファルトの石油地質学的分析と原産地推定;数字で読みとく土偶と環状列石―定量的分析の可能性;石狩低地帯の縄文文化―キウス周堤墓群)
第4章 津軽海峡圏の縄文文化の現代的な意義と活用を考える
著者等紹介
安田喜憲[ヤスダヨシノリ]
1946年三重県生まれ。東北大学大学院理学研究科修了、理学博士。広島大学総合科学部助手、京都大学大学院理学研究科教授(併任)、フンボルト大学客員教授、国際日本文化研究センター教授などを歴任。現在、立命館大学環太平洋文明研究センター長、東北大学大学院環境科学研究科教授、スウェーデン王立アカデミー会員。環境考古学の確立で紫綬褒章受章
阿部千春[アベチハル]
1959年北海道生まれ。立正大学文学部史学科(考古学専攻)卒業。(財)北海道埋蔵文化財センター、南茅部町埋蔵文化財調査室長、函館市教育委員会生涯学習部埋蔵文化財担当参事などを歴任。現在、函館市縄文文化交流センター館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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