内容説明
N.G.マンローの旧石器探索から砂原遺跡調査まで。日本列島人類史の始原を追い求めた研究者「旧石器の狩人」たちの足跡を追い、「前期旧石器遺跡発掘捏造事件」に至る経緯と、その後の前期旧石器研究の到達点を俯瞰するなかから、今後の課題と展望を示す。
目次
旧石器の狩人
相沢忠洋と岩宿の発見
青森県金木の偽石器問題
前期旧石器の探索
野尻湖底立が鼻遺跡の再検討
前期旧石器遺跡発掘捏造事件
竹佐中原遺跡と入口遺跡
岩手県金取遺跡の年代研究
砂原遺跡の発掘調査
砂原遺跡の旧石器
砂原遺跡の年代決定
砂原発掘成果の公表
出雲市板津発見の前期旧石器
今後の研究展望
著者等紹介
松藤和人[マツフジカズト]
1947年長崎県生まれ。1978年同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻博士課程中退。現在、同志社大学文学部教授、大学院文学研究科博士後期課程任用教員、西北大学客員教授、中国科学院古脊椎動物古人類研究所客員研究員。博士(文化史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遊動する旧石器人
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N.G.マンローの旧石器探索から砂原遺跡調査までを記した「旧石器の狩人」たちの挑戦と葛藤を描いた1冊。本書の3分の1は砂原遺跡発掘記になる。マンローの旧石器探索から相沢忠洋の岩宿遺跡の発見、青森県金木の偽石器問題、前期旧石器の探索、そして前期旧石器遺跡発掘捏造事件。それを受けてのその後の前期旧石器の探索が記される。島根県砂原遺跡の事例はニュースでも大々的に取り上げられたことは有名である。それを含め、前期旧石器時代に遡る遺跡が、前期旧石器遺跡発掘捏造問題を受けて、どう発掘して証明していくかの葛藤が描かれる。2014/05/29
takao
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ふむ2021/10/29