出版社内容情報
明治三十年代から大正期にかけて民間の研究者として活躍した江見水蔭,水谷乙次郎,高島多米治,野中完一,上羽貞幸の五人の事績を描くノンフィクション。
内容説明
江見水蔭、水谷幻花、高島唯峰、野中完一、上羽貞幸の5人の活躍を中心に、坪井正五郎、鳥居龍蔵、大野雲外らの学者にも触れつつ、揺籃期の考古学界を支えた人々を記録の中から発掘し、活動の跡を振り返る。当時の考古学界の雰囲気を生々と伝える書。
目次
蛮勇採集隊の将―江見水蔭
貝塚発掘の驍将―水谷幻花
藤森栄一が評価した研究者―高島唯峰
二度も地名表を編纂した―野中完一
最後の採集家―上羽貞幸
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mentyu
3
初期の在野考古学史について、史料に基づき事実関係を整理した内容となっている。筆者は文献古代史出身とのことであるが、確かに緻密な読解には実証史学の気風を感じる。2019/10/20
志村真幸
0
明治初~中期の考古学の世界を、アマチュア考古学者たちの活動を通して描き直してみようとしたもの。 とりあげられているのは、江見水蔭、水谷幻花、高島唯峰、野中完一、上羽貞幸。いまでは忘れられた人物も多く、しかし、彼らがいかに重要な役割を果たしたかがよくわかる。 当時の記録を丹念に発掘し、詳細に紹介している。 重要な仕事だろう。 2018/10/08
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