出版社内容情報
名刀をめぐる武士の愛憎,葛藤の物語を中心に,広く刀そのものの鑑賞や鑑定までをわかりやすく語る。 目次 皇位と神剣 天皇のお守り刀 皇太子の壺切剣平家の小烏丸 曽我兄弟の佩刀 北条時頼の鬼丸 武田家の名刀 上杉謙信の愛刀 加藤清正と槍と刀【ほか】
内容説明
天皇が崩御されるとただちに行われる承継の儀に用いられた剣、春日局にまつわる刀など、話題に関する逸話を中心に、さらに武将と刀とのさまざまな物語を興味深くつづる。
目次
皇位と神剣
天皇のお守り刀
皇太子の壺切剣
平家の小烏丸
曽我兄弟の佩刀
北条時頼の鬼丸
武田家の名刀
上杉謙信の愛刀
豊臣秀吉のコレクション
伊達政宗自慢の業物
加藤清正の槍と刀
春日局をめぐる刀剣
西郷南洲の遺愛刀
昭和の刀狩り秘話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
23
天皇や武将たちと刀が生み出してきた様々な物語の真相を探る歴史研究書。私が読んだのは読メと表紙の違う日本語版。知っている武将、興味を持っている刀剣が多く、読んでいて面白かったし勉強になった。戦国以外の時代小説ももっと読みたくなる。皇室の昼御座剣と壺切剣、GHQによる刀狩りは特に興味が湧いている。最近最も気になる伊達家の業物が多数紹介されていて嬉しかった。ほとんどの刀に由来や歴史が諸説あり、著者は今回も「偽物だ、嘘だ」と一刀両断している。真贋を見極めることも大切だが、個人的には一番夢のある説が有力視したい。2018/09/24
tall_hemlock
1
とりあえず西郷隆盛のイメージが変わった(おい)。 武将(人物)とその関連刀剣、という項目立てで色々なエピソード掲載。 紹介されてる人物数がそう多くないので網羅的ではないと思うけれど。 なお、最終章・昭和の刀狩り秘話は、悲鳴あげそうになりました……。文化のひとつ、芸術作品の一種として、その扱いはおそろしすぎる。 当時尽力した人たちに心から感謝したい。2015/04/12
紫
0
刀剣エピソード集。「小烏丸」「昭和の刀狩り」を除くと、皇室ゆかり、戦国武将ゆかりなど、著名な持ち主ごとに刀剣をまとめて紹介するというスタイルであります。全体に難しくて退屈な話になりがちなところに現代(平成ヒトケタ)風の砕けた表現を持ち込んで、何とか初心者にも読めるものにしようという著者の苦心が偲ばれます。名刀として通用しているものでも、その実態となると贋物の疑惑が濃厚なものがけっこう多くてびっくり。「昭和の刀狩り」は敗戦後の米軍による武装解除=刀狩りの顛末。日本人同士の足の引っ張り合いが情けない。星4つ。2016/04/09