出版社内容情報
日本刀の陰にひそむ様々な人生模様。数奇あるいは幸運なドラマの数々。日本刀のもう一つの楽しみかた。 目次 女と刀剣（草薙剣と女性／静御前と巴御前の薙刀 女の刀鍛冶【ほか】） 試し斬り考（高橋お伝の最後／首斬り浅右衛門【ほか】） 好色小道具 赤穂浪士の刀
内容説明
優美な日本刀の陰にひそむさまざまな人生の縮図！数奇なあるいは幸運な、または色気と残酷に満ちたドラマの数々、日本刀のもうひとつの楽しみかた！
目次
女と刀剣（静御前と巴御前の薙刀；婿引き出の後藤藤四郎；山浦清磨の第二夫人；坂本竜馬夫人と遺愛刀；昆寛と飯盛り女；乃木大将夫妻の自決刀）
試し斬り考（高橋お伝の最期；首斬り浅右衛門）
好色鐔と小道具
赤穂義士の刀（浅野内匠頭の刀；大石主税の刀；堀部父子の刀；片岡源五右衛門の刀；吉田父子・大高源吾の刀；竹林唯七・間重次郎の刀；不破数右衛門の刀）〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
26
刀剣に纏わる様々な伝説や逸話を日本刀本来の残酷さと女性を中心に読み解く歴史研究書。草薙剣、静御前の薙刀、赤穂浪士や坂本龍馬の遺刀、乃木大将の自決刀など多岐に渡る。実際の記録を参考に「この逸話は誤りで、そんなわけがない」と多くを否定しており、容赦無い。真実を知ることは大切だが、夢を見続けたかった。童子切の替え玉説は特に悲しい。好色金具や春画が彫られた鍔などのお笑い小道具は他の刀剣本で見かけないので興味深いが、面白さは分からなかった。山田浅右衛門の試し切りや刀剣史上唯一の女刀工・お源の逸話をもっと知りたい。2018/09/23
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺
5
1988年刊。著者は理学博士で日本刀の著作が多々ある。 「物語」とあるだけあって、短編小説的文章とエッセイ的文章とで構成されている。ただこの文章が刊行年次もあって「昭和のおじさん臭」のするものとなっている。これは好みが分かれそう。 また小説的文章も現代パロディといってよく、執筆当時の時代背景が平然と出てくるのでもはやギャグ。後世に読んでもらいたいならこうした流行的な表現は止めた方がいいという一例。また、日本刀の基礎知識についてはほぼない。一方で詳細な情報は詰め込まれており、博引傍証がすごい。→2025/11/23
rbyawa
0
ｆ１７１、わりと最近の本（ここ十数年くらい）だと削られてしまっている伝承を読みたくて手に取ったのがこの本、あれですね、「鬼を切った」は問題ないけど「鬼を切ったとされている人物よりも刀の作られた時代があと」だと消えてしまうんですよね。有名人が持っていた系の話はだいぶ怪しいものが多いしキリがないので気持ちもわかるんですけどね…というより、この本を読んでいたらあまりにも際限なくて消えた理由がよくわかりました、赤穂浪士くらい酷いとなんか笑って済ませるけどね！ あと泉岳寺、あなたが悪いわけではないけど泉岳寺が酷い。2015/07/09
tall_hemlock
0
個人的に興味深かったのは好色小道具のくだり。なるほど確かに、性的な事柄は現代とは違う感覚で扱われていたんだなと思う（この辺は「女と刀剣」の章でも少し触れられてる）。信仰というか。 そうだよなあ、今でも田舎のお土産物やさんとかにあったりするもんな、アレ。山頂の祠とかにも。 …あとこの作者のひとの文章やらバランス感覚が好き（だんだん刀剣への興味より勝ってきた） 時代物あまり読まずに来たし詳しくないので、赤穂浪士とか試し切りの山田家とかは「そういうのもあるのかあ」ぐらいの飲み込み方しかできてないんですけどね。2015/04/28
ulyssa
0
目次より…女と刀剣／試し斬り考／好色鐔と小道具／赤穂義士の刀 草薙剣から明治、そして著者の目にした刀まで、名刀にまつわるエピソードを女性との関わりから語った「女と刀剣」、山田家の試し切り、首斬りの歴史を語る「試し斬り考」、春画＝笑いという魔除けの「好色鐔と小道具」／四十七士の刀はどうなったか？「赤穂義士の刀」2010/06/23
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