内容説明
音楽をすること、それは人とこの世界を愛すること。10歳から読めるクラシック音楽入門書。音楽が試聴できるQRコード付き!
目次
第1章 一九四〇年、タングルウッド
第2章 チャンスを求めて
第3章 何が起きた!
第4章 無敵のヒーロー
第5章 戦場のコンサート
第6章 “ウエスト・サイド物語”
第7章 ニューヨーク・フィルとの十一年
第8章 空飛ぶマエストロ
第9章 平和への旅
第10章 雨のタングルウッド
著者等紹介
ひのまどか[ヒノマドカ]
音楽作家。東京生まれ。東京藝術大学器楽科(ヴァイオリン専攻)卒業。東京ゾリステン他でヴァイオリニストとして活躍。東京藝術大学、故小泉文夫教授の下で民族音楽を研究。その後、作曲家の伝記や小説、音楽解説などの執筆活動に入る。現地取材がモットーで、「作曲家の物語シリーズ」(リブリオ出版・児童福祉文化賞を2度受賞)は全20巻中、19巻を手がけた。主な著書に『星の国のアリア』(講談社)、『総統のストラディヴァリ』(マガジンハウス)、『戦火のシンフォニー』(新潮社・第25回新日鐵住金音楽賞特別賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マイケル
11
この著者の本は「戦火のシンフォニー」以来2冊目。ウクライナ(!)出身ユダヤ人の父親の反対を押し切って音楽家の道へ進む。縁と幸運で音楽家としての人生。タングルウッド音楽祭でのクーセヴィツキーとの出会いが彼を変えた。カーネギーホールで急病のワルターの代役でニューヨークフィルを指揮し大成功。マーラーを意識して作曲と指揮の両立に悩むバーンスタイン。辛辣な批評に苦労。若い頃の生活は先日見た映画「アマデウス」のモーツァルトを思い出す。イスラエルフィルとの戦場のコンサートは残念ながら昔話ではなく今もガザ地区は戦争中。2024/02/03
ムーミン2号
8
「音楽家の伝記 はじめに読む1冊」シリーズの一冊だが、つい最近まで生きていた音楽家の伝記になるので、本書だけでバーンスタインの全ては語り尽くされているわけではない(残されている資料は18-19世紀の音楽家の比ではないから)。ここで伝えたいのは、彼がいかに音楽を愛し、音楽に身を捧げ、かつ人を愛し、平和を希求した人物であるかであると思う。とてつもない大天才だったということがビンビン伝わってくる。同時にいかに優れた教育者であったかもよくわかる。もちろん負の側面もいくつかは描かれる。彼のことをもっと知りたくなる。2024/05/19
まやま
1
ウエスト・サイド・ストーリーの公演でこの本のチラシをもらい、あらためてバーンスタインの生涯を振り返ろうと読んでみた。子供向けの本なのでわかりやすくまとめてある。父親の反対を押し切って音楽の道に進み、傑出した才能に見合う立場をなかなか確立できなかったが、ひとたびチャンスを掴むと周りの思惑を振り切って邁進し、頂点に立っても止まることなくエネルギッシュに駆け抜けた生涯、という印象。2023/07/30
読書人カルロス
1
20世紀のクラシック界スーパースター、レナード・バーンスタインの生涯をコンパクトにまとめた好著。脳内を彼が残した様々な名演奏が流れる中、あっという間に読了した。2023/05/21