内容説明
「一生懸命」では生ぬるい。目的の定め方から、集中力の研ぎ澄まし方、そして間違った努力をしない方法まで。ヴァイオリン、音楽、演奏について正面から語る。千住真理子流目標達成法。
目次
月をさす指
がむしゃら
練習の工夫
イメージ
その努力は夢中か?
集中力をつける
体力とは
頭の切り替え
良い緊張、悪い緊張
先生とどう付き合うか
自分の才能の伸ばし方
楽器の選び方
弦の種類と特徴
弓について
ボウイングとフィンガリング
自分の音色―わが愛器ストラディヴァリウス・デュランティ
魂の音―ロボットから人間へ
ボランティアで学ぶ
暗譜の仕方
好きな曲、苦手な曲、マイレパートリー
著者等紹介
千住真理子[センジュマリコ]
2歳半よりヴァイオリンを始める。全日本学生音楽コンクール小学生の部全国1位。NHK交響楽団と共演し12歳でデビュー。日本音楽コンクールに最年少15歳で優勝、レウカディア賞受賞。パガニーニ国際コンクールに最年少で入賞。慶應義塾大学卒業後、指揮者故ジュゼッペ・シノーポリに認められ、1987年ロンドン、88年ローマデビュー。文化大使派遣演奏家としてブラジル、チリ、ウルグアイ等で演奏会を行う。チャリティーコンサート等、社会活動にも関心を寄せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koike
18
とても良かった。書いてある事をまとめると、初心を忘れるなって事なんだけど、一つ一つ丁寧に書かれていて相当心に響きました。今までわかっていてもやらなかった事や、気持ちの持っていく方向性が見えてきた感じ。また読み返したい本です。音楽をやっている人、何かを表現する人は刺さると思います。2017/06/24
Miko
9
バイオリンを始める時ネットでおススメとあったので購入したけどむしろレベルの高い人が読む本だった。バイオリンに対して真摯に向き合ってるのが伝わってくる。天才と言われた千住さんの苦悩も。師事した先生が何人かいらっしゃったけど江藤先生は特別に厳しい方でこんな先生だったら私なら絶対無理だと思った。音楽は人の心を癒す力があるのでそれは素晴らしいことだし演奏する人が気持ちよく演奏出来たら言うことなしだと思った。私はスタートの一歩を踏み出しただけです。2021/07/23
ふう
6
手塚治虫氏とのエピソードが素晴らしい。ロボットが人間になる、という例えが手塚氏ならでは。技法では、ボウイングとフィンガリングの解説が面白く、門外漢にも生のコンサートで腕の動きを見たいなあと思わせる分かりやすさだった。指の動きまでは無理だけれどね。 2021/04/30
Haruka Fukuhara
6
刺さった。頑張るとはどういうことか教わった気がする。この本と今日出会えてよかったと、心から思えるような日々を送れたらいいな。2017/04/12
どら猫さとっち
6
日本を代表するヴァイオリニスト・千住真理子による、プロを目指す人たちに心構えを伝授する指南書であり、千住さん本人の演奏家の舞台裏を明かすエッセイでもある一冊。錬磨を重ね、音楽に対して真摯に取り組む姿勢を保ちながら、挫折も喜びも体感したことが、文章に表れている。音楽に無縁な人でもためになる、またヴァイオリンの秘密にも触れる一冊でもある。2015/12/05