内容説明
元手10万円からスタート。わずか5年で「残響レコード」を業界有数のレーベルに育て上げた音楽ビジネスの旗手が明かす会社成功の法則。“9mm Parabellum Bullet”“People In The Box”ほか多くのバンドを発掘、自らもポストロック・バンド“t´e”のギタリストという顔を持つミュージシャン社長が仕事、人材育成、生き方について熱く語る。
目次
第1章 残響レコードの設立
第2章 強いポリシーと信念を持つブランド作り
第3章 独自の宣伝、営業、マーケティング
第4章 思い切った投資と無借金経営
第5章 河野流ビジネス哲学
第6章 ミュージシャンやスタッフに伝えたいこと
著者等紹介
河野章宏[コウノアキヒロ]
2004年にt´eを結成し「残響レコード」を設立。以降「残響レコード」の代表として活動しながらも、国内外の大型フェスにミュージシャンとして参加。そのほかさまざまなアーティストのプロデュースも行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ミチヲ
4
残響レコードの名を知っており、所属バンドの9mmを1曲だけ聴いた事のある人間が読みました。著者は常にポジティブな姿勢で様々な職種を経験したからこそ、残響レコードというレーベルをここまで大きく出来たと感じました。ファンに向けて書いたというより、就職を控えているかた、社員として働いている方、部下を持つ方に向けて書かれると思いました。組織に依存しないで、一人一人が考えて仕事をする(作り出す)という姿勢が、必要とされ価値のある人材であると書かれていました。2012/03/05
の
4
UKのCreationRecordsやUSのSubPopのような独自のカラーを持ったインディーズレーベルが日本には無いと著者は語る(そのため、日本ではレーベルの話になることはほぼ無い)。残響レコードのインスト・ポストロック中心主義は「音楽界に埋もれている素晴らしい音楽を発掘することだ」と。CDが売れず、近今の音楽産業は冬の時代と言われるが、強いポリシーや独自のマーケティングを行えば、まだまだ発達する余地があるのではないだろうか。音楽産業に興味のある人だけではなく、ビジネスパーソンにも読んで欲しい。2010/10/24
太陽の塔
4
★★★☆☆ 音楽業界の裏側や、お金の仕組みなど普段知ることの出来ない事がリアルに書かれている興味深い一冊でした。最近の日本の音楽界も世界の終わり・相対性理論・神聖かまってちゃん・モニカウラングラスなど、オリジナリティ溢れるバンドが出てきておもしろくなってきました。残響のような音楽を追求するレーベルが増えて、アイドルやラブソングばかりのくだらないチャートを引っかきまわしてほしいです!あきらかに9mmの音楽&ライブは世界向きです。是非残響の手で進出させてほしいです!2010/08/02
のぐちみ
3
専門家の文章ではないので非常に理解しやすい。インディーズさんがメジャーさんをぶっつぶす日がくるのでは? とワクワクします。あ、作り手ではなく売り手がね。残響さん好きなので「そうだったのか~」と思える内容で大満足な一冊でした。2012/05/29
ころん
3
9mmのデビューと同時に残響を知って、いまや音楽好きなら知らない人はいないんじゃないかというくらい、あちこちで名前を見かけるようになった残響レコード。ライブのスタンスやTSUTAYAでの展開、フライヤーの工夫など、いちファンとして実際に見てきたことだけど、河野さんの考えや裏側の事情が詳しく書かれていて、新鮮に感じる一方でとても面白かった。残響みたいな、レーベル買いが出来るようなレーベルが増えたら日本の音楽シーンはもっと面白くなりそう。所属バンドの裏話も少し書かれているので、残響好きなら読んで損なしな1冊。2012/01/23