内容説明
高校時代から民族音楽の魅力にとりつかれ、現地に飛んで世界中のプロに民族楽器を教わった著者が民族楽器のすべてを教える、民族音楽を聴くにも演奏するにも最適のガイド。楽器の構造・特徴や、魅力、難しさ、用いられる音楽などを紹介するほか、著者のエッセイは、世界各地で体験した、信じられないようなエピソードが満載。著者の民族音楽・楽器に対する愛がひしひしと感じられる。
目次
第1章 アジア編(邦楽器;韓国打楽器合奏 ほか)
第2章 中近東・ヨーロッパ編(サズ;ウード ほか)
第3章 アフリカ・北米編(ジェンベ;バラフォン ほか)
第4章 中南米・その他編(ウクレレ;ラテン・パーカッション ほか)
第5章 エッセイ いつも楽器と(民族音楽の楽しみ;すれ違った幻の吟遊楽士 盲目の彼に教えを乞うことができずに ほか)
著者等紹介
若林忠宏[ワカバヤシタダヒロ]
1956年東京生まれ。高校入学直後に、日本初の民族音楽演奏家としてプロ・デビュー。以後、世界中の民族音楽で大小1500回以上演奏。世界中に数十人の師匠を持つ。120ヵ国2500点以上の民族楽器を所有し、約900種類の民族楽器を演奏する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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火
1
徹底ガイドという割に取り上げられている楽器の数はそこまで多くないが、その分文章は濃密である(アイリッシュ音楽の楽器の項だけかなり雑な印象だったが、それだけ頼りになる文献が少ないということだろう)。 なんとなくは知っていた民族楽器がどのような文化圏で如何にして弾かれていたのかがよくわかる一冊。後半のエッセイ集もなかなか面白かった。 文化的なものが次々危機に陥っていくこのご時世で、「文化財産の中で「音楽」は真っ先に経済や政情不安定の犠牲になる」という一文が胸に刺さる。2020/12/09
Pumpkin
1
合奏を含めているとはいえ三十個ほどの項目、楽器図鑑というものではありませんが、各項目に類似(と部外者は思う)楽器との比較、難しさ、CD紹介などが完備されており、非常に丁寧な本だと思いました。九百種の楽器を演奏し、その数倍の楽器を持つ著者ならではだと感じました。西洋音楽から離れた物だけに、その文化における理論に触れているのも素晴らしい点。2013/06/06
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