内容説明
日本の若い世代を代表するクライマー中嶋正宏が厳冬の八ケ岳大同心を単独登攀中に墜死した。25歳の誕生日の翌日だった。自己の生涯を見極めていたかのように凝縮した青春を生きてきた若い山男は、山のこと、哲学のことを黙々とノートに書きつけていた。本書はその遺稿を中心に、登山家の父親、岳友の証言も加えて25歳で人生を完結させたクライマーの思考と行動を浮き彫りにする。
目次
証言(正宏の置き土産;厳しい生き方だった;「死んでしまったら終わり」と言っていた;インタビュー・中嶋正宏)
遺稿(’84ノート1;’84ノート2;’85ヨーロッパ・アルプス;’86ノート;’87ノート;大同心で持っていた手帖より;卒業論文・ニーチェの人間観)
山行日誌