不思議な薬草箱―魔女・グリム・伝説・聖書

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不思議な薬草箱―魔女・グリム・伝説・聖書

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784635810104
  • NDC分類 943
  • Cコード C0061

内容説明

「薬草」をキーワードにして、ヨーロッパ文化の深層に迫る知的冒険。ロングセラー『魔女の薬草箱』著者による待望の姉妹本。

目次

第1章 グリム童話―魔女と薬草(「白雪姫」―白雪姫の継母は魔女か セイヨウリンゴ;「ネズの木の話」―甦りの木 セイヨウネズ;「いばら姫」―「賢い女」は魔女か ハマナス/イヌバラ;「六羽の白鳥」―呪いを解く草花 ハナニラ/アストランティア・マヨール;「ラプンツェル」―金髪の娘と魔法使いの女 フェルトザラート;「ホレおばさん」―祝福されたニワトコの木 セイヨウニワトコ)
第2章 ドイツの伝説―魔女と不思議な植物(「ドリュベックの若者」―ヴァルプルギスの夜と薬草 魔女草;「魔女ヴァーテリンデ」―薬草摘みの乙女;「アルラウネ」―フィクションになった植物 マンドラゴラ;「コルヴァイ修道院のユリ」―死とつながる花 ユリ;「ジークフリートの死」―竜の血とボダイジュの葉 セイヨウボダイジュ)
第3章 聖書―古い時代の植物(雅歌―ザクロの片割れのような頬;過越祭―最後の晩餐のメニュー;十分の一税―支払いは薬草で)
附録 ドイツの薬草園と魔女迫害の跡地を訪ねる(薬草園;魔女迫害の跡地)

著者等紹介

西村佑子[ニシムラユウコ]
早稲田大学大学院修士課程修了。青山学院大学や成蹊大学の講師を経て、現在はモアビートプロモーションの「ドイツセミナー」講師。これまでに「グリム童話の魔女たち」展(栃木県いしばし町グリムの館)の企画・監修やドイツ魔女街道ツアーの同行講師、薬草専門誌に連載記事を掲載するなど、ドイツの魔女と薬草にかかわってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamaneko*

43
伝説や童話に出てくる場所や薬草の話を読んでいると、史実と架空の区別がつかなくなってきます。でも、その感覚もキライじゃない。2014/05/16

へくとぱすかる

37
ヨーロッパの文学に登場する植物、とくに薬草を中心に述べられる。思いがけず、グリム童話・ドイツの伝説・聖書などの内容について概説も読むことができた。名前だけはよく聞くけれど、実物の植物を知らなかったりする例がいかに多いかを、目の当たりにする思い。たとえば「ねずの木」「没薬」「乳香」「ニワトコ」って言われても、知らないわけで……。かろうじてジントニックの香りの、ねずがわかる程度。巻末には魔女迫害についての別章が書かれている。薬草を使って医療が未発達な時代に人助けをした人たちも、偏見の犠牲者となったのだ。2015/01/08

kana

34
「西の魔女が死んだ」や「魔女の宅急便」の魔女の在り方に憧れ、ムーミンママの植物についての深い見識をリスペクトしてきのこ図鑑を手元に置きいつか使いこなすことを夢見た幼少期を過ごした私には好みど真ん中。魔女のモチーフや聖書、グリム童話や各種伝説に登場する植物がどんな効能をもち、人々にどう受け入れられてきたかを数多くの図版と共に紹介する作品です。単に美しいとか体に良いとかだけでなく、死に繋がるユリの花や魔除けのネズの木、グリム童話で最も多く登場し、今も世界を席巻する林檎など文化史的な側面を知るのが楽しいのです。2022/04/24

ヨハネス

10
前著は読んでないのだけど、グリム童話の世界が大好きなのでこちらを先に読みました。思い切り童話の世界に浸れて楽しめました。白雪姫の毒リンゴ、毒を仕込んでない部分をおばあさんが食べてみせるなんてあったかしら。王子様が「この菩提樹から動いちゃだめだよ」という話も思い出せないからまたグリムを全編読まなきゃ。最後に魔女迫害の取材がありますが、我が子殺しの罪で処刑された母親など読むのが辛いです。「我が子を殺すはずなどないだろうに」という著者の嘆きが、昨今繰り返しニュースで読まれる我が子虐待を連想しさらに切ない。2019/02/10

クナコ

9
初読。同著者「魔女の薬草箱」姉妹編と聞いて。ドイツの文学や魔女文化について研究する著者が「薬草」をテーマに童話や聖書、魔女の術などを絡めながら民間伝承や中世の歴史、文化背景などを紐解いていく。著者は度々「素人だけれど」と前置きするが、実地を見聞して回ったドイツ各所の解説は生き生きしていて、読んでいて楽しい。引用する文学作品の紹介も面白く、実際に読んでみたくなるものばかり。本書を読んで薬膳料理やハーブの使い道に応用するというのは難しいが、昔の人の想像力や時代の求めるものについて想いを馳せることはできる。2023/10/10

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